2026年9月
62 記事
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捨てられる衣類を道路の穴に詰める、英メードストンが公園で5か所の試験
繊維廃棄物の使い道は、繊維に戻す方向で考えられることが多い。古着として売る、ほぐして糸に戻す、ウエスにする。英イングランド南東部ケント州のメードストン自治区議会が始めた試験は、そこから外れて道路に向かっている。 議会は、英国の素材メーカー RECOOL が開発した低炭素の補修材を使い、公園内にできた穴をふさぐ試験を始めた。道路の穴は英語でポットホールと呼ばれ、雨水が入って凍結と融解を繰り返すことで広がっていく。補修の手順は、まず廃棄された繊維から作った材料を穴に詰め、その上に専用の表層材をかけるというものである。 試験の場所は公道ではない。議会が所有するモート公園で2か所、ペネンデン・ヒースで3か所の計5か所を選んだ。人が歩き、天候にさらされる条件は本物の路面と変わらないが、交通量と責任の重さは公道より小さい。耐久性と環境面での利点を従来の補修材と比べる作業を、これから数か月かけて続ける。
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いつ・どれだけ廃パネルが出るかを点検記録から読む、九州電力など3社が情報基盤で協定
太陽光パネルの廃棄は、量そのものより時期の読みにくさが問題になっている。設置から年数の経った設備がいずれ大量に外されることは分かっているが、どの設備がいつ外されるかは個別の事情で決まる。受け入れる側から見ると、処理の設備を建てても原料がいつ来るか分からない状態になる。 一般財団法人九州電気保安協会、株式会社グリーナー、九州電力株式会社の3社は2026年9月16日、この見通しを立てるための「太陽光パネル資源循環情報プラットフォーム構築に関する連携協定」を結んだ。狙いは、保守点検や処理の現場にすでにある記録を集めて、排出量と処理需要を予測することにある。 役割は3社で分かれている。九州電気保安協会は太陽光発電設備の保守点検サービス「SOLAWELL」を手がけており、設備ごとの状態という一次情報を持つ。九州電力は使用済みパネルの処理を引き受けるワンストップサービスを提供しており、実際に処理した実
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料金原資で投じた2,080万ドルのうち1件が閉鎖、米ガス会社のRNG事業が抱えた原料リスク
未利用資源からエネルギーを作る事業は、原料が別の産業の副産物である以上、その産業の都合に左右される。米オレゴン州のガス会社 NW Natural の再生可能天然ガス(RNG)事業は、その構造的な弱点が表に出た例である。 同社は Tyson Foods の牛肉加工工場2か所でメタン発酵の設備に投資してきた。ネブラスカ州レキシントンに830万ドル、同州ダコタシティに1,250万ドル、合わせて2,080万ドルである。このうちレキシントンの施設が、牛肉業界の変動を理由に閉鎖されることになった。発酵槽の性能や運転の問題ではなく、原料を出す側の工場が閉じるという事情である。NW Natural は停止した事業にかかった費用について、料金原資での回収を申請している。 もう一方の WM との事業も進んでいない。ワシントン州イーストウェナッチーの埋立地でガスをRNGにする計画について、WM は NW Nat
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軟包装フィルムの引き取り手を仲介でつなぐ、米の食品ブランド連合が初の4社と契約
レジ袋や詰め替えパウチのような軟包装フィルムは、選別施設で集めても引き取り手が見つからず行き先を失いやすい。米国の消費財ブランドが立ち上げた USFFI が取っている手は、自ら処理設備を持つのではなく、集める側と処理する側を契約でつなぐ仲介である。 今回の契約先は4社で、役割が二手に分かれている。EFS Plastics と Merlin Plastics はフィルムの再生処理を担う業者、GreenWaste と Valemi は選別施設(MRF)の運営者である。GreenWaste の施設はサンノゼにある。USFFI はブローカーのように振る舞い、カリフォルニアの MRF が集めたフィルムを米国とカナダの再生業者へ回す。これまでに動かした量は300万ポンド(約1,360トン)を超え、月あたり最大8ロードのフィルムに対応するという。 USFFI は食品およびペットフードの企業が主導して20
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再生プラの品質のばらつきをAIで先読みする、日立らが内閣府SIPで選別の仕組みづくりへ
再生プラスチックが使われにくい理由の多くは、性能そのものよりも性能の読めなさにある。同じ回収ロットでも強度や流れ方がそろわないと、成形条件を決められず設計にも織り込めない。日立製作所が内閣府SIP第3期で取り組むのは、この「ばらつきの見えなさ」を測る側から埋める研究である。 開発するのは2つのAIである。品質評価AIは、製造ラインに付いているセンサーのデータから品質のばらつきを予測する。材料を作りながら、出てくるものの性質を推し量る使い方になる。劣化診断AIのほうは材料分析のデータを入力とし、劣化がどの段階にあるか、品質の変動が何に起因するかを解析する。この2つの結果をもとに再生材を分類し、用途に見合うものを振り分ける仕組みまでを含めて構想している。評価する物性は強度、流動性、劣化状態の3つである。 進め方は段階的で、2026年度から2027年度にかけて品質評価AIを開発して精度を検証し、
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ガラス繊維入りのPPS廃材から樹脂だけを溶かして取り出す、東レがモノマー分解を挟まない回収法を開発
PPSは耐熱性と寸法安定性に優れ、自動車のエンジン周辺や電気電子部品に使われるスーパーエンプラである。ただし実際の部品はガラス繊維で強化されていることが多く、廃材から樹脂だけを取り出すのが難しい。東レが開発したのは、この分離をモノマーへの分解を経ずに行う手法である。 工程の要点は選択的な溶解と晶析にある。溶媒でPPSだけを溶かし、その後に結晶として析出させる。ガラス繊維などの異物は溶けないため、この過程で分離・除去される。分子を一度モノマーまで壊してから再重合する化学リサイクルとは異なり、高分子の状態を保ったまま取り出すため、回収したPPSは廃材由来でありながら分子量と融点がバージン材と同等に維持されるという。東レは長年のPPS製造で蓄えた知見を使ったと説明している。 環境負荷については、原料製造から製品製造までのGHG排出量を約3割低減できる可能性を確認したとしている。分解と再重合の工程
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廃食用油からSAFを作るとナフサも出る、コスモ石油ら4社がそれを化学品とポリエチレンの原料に回す
廃食用油からSAFを作る工程では、目的物の航空燃料だけが出てくるわけではない。炭素数の少ない留分としてナフサが併産される。コスモ石油ら4社が始めたのは、この避けようのない副生物を捨てずに石油化学の原料に回す取り組みである。 分業はこうなっている。合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYがコスモ石油堺製油所内のSAF製造設備で廃食用油からSAFを作り、その工程で出るナフサを製造する。コスモ石油がそれを環境価値付きの原料として供給し、丸善石油化学が基礎化学品に変え、宇部丸善ポリエチレンがポリエチレンとして製品にする。原料から最終製品までを1本の低炭素サプライチェーンとして組む構成である。 受け渡しはISCC PLUS認証に基づくマスバランス方式で行う。既存の石油化学プラントに廃食用油由来のナフサだけを物理的に流し分けるのは現実的でないため、投入量に応じて製品の一部を「廃食用油由来」と帳簿
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霞ヶ浦の特定外来生物アメリカナマズを食材に、茨城県とベンナーズが10月上旬に商品化
霞ヶ浦で増えたアメリカナマズを、駆除すべき厄介者から売れる食材に置き換える試みが動く。茨城県の地域振興課と、未利用魚を扱う福岡市の株式会社ベンナーズが組み、加工品として10月上旬に発売する。 アメリカナマズは特定外来生物に指定されている。繁殖力と捕食能力が高く、湖の生態系への影響が懸念されるうえ、漁網にかかって網を破ることから、漁業者にとっては手間と損失の源になっている。捕獲して処分するだけでは負担が一方的に積み上がるため、捕った分が収入につながる出口を作れるかが、この種の課題では常に焦点になる。 商品化にあたっては、解凍して焼くだけで食べられる状態まで加工する。家庭での下処理という、なじみのない魚が食卓に上がらない最大の理由を取り除く設計である。販路はベンナーズが運営する未利用魚のサブスクリプションサービス「フィシュル!」で、全国各地で水揚げされた天然魚・未利用魚を使ったミールパックを定
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刈り捨てられるガマを活性炭に、同志社大が染料を同時吸着する銅担持材を1工程で作製
染色や製紙、皮革、食品加工の排水には合成染料が混じる。これを取り除く吸着材として、同志社大学の Asif Ali 氏、松本道明教授、田原義朗教授らが目を付けたのは、水辺で刈り取られたまま使い道のないガマだった。 手法の要点は工程を増やさないことにある。通常、活性炭に金属を担わせようとすると、炭化した後に金属塩を含浸させ、さらに還元剤で金属まで戻す段取りが要る。今回は硝酸銅(II)三水和物と水酸化カリウムをガマに混ぜ、一度に熱分解する。植物由来のバイオマスは熱分解の過程で一酸化炭素と水素を放出するため、これが還元剤として働き、細孔の中で金属銅のナノ粒子がその場で育つ。外から還元剤を持ち込む必要がない。研究グループはこの材料を ZVCu@BAC と呼んでいる。 性能は比表面積984.5 m²/g、細孔容積0.615 cm³/gで、吸着容量はメチレンブルーで62.31 mg/g、メチルオレンジで
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コーヒーポッド回収、英Co-opが30店舗の試行から200店舗超へ 10か月で8トン
英国の生活協同組合Co-opが、店頭での使用済みコーヒーポッド回収を200店舗超に広げる。展開先はイングランド南西部とサウスウェールズで、回収拠点を供給するのはポッドリサイクル事業のPodbackである。 きっかけは2025年11月に始めた試行だった。環境負荷を下げる手法を試すために設けられた「サステナビリティ・ショーケース店舗」30店に回収拠点を置いたところ、8トンのポッドが持ち込まれた。個数にすると50万個を超える。1店舗あたりに均せば約270kg、1万7千個ほどが集まった計算になる。試行の結果を受け、Co-opはこの取り組みを恒久的なものとして拡大する判断をした。 回収されるのはPodback加盟ブランドが販売するプラスチック製およびアルミ製の飲料ポッドに限られる。集まったポッドは英国内の再処理業者へ運ばれ、樹脂とアルミはそれぞれ素材として回収される。中身として残るコーヒーかすは別に
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木質バイオマス発電の焼却灰からカルシウムを抜き、排ガスのCO2を炭酸塩に固定 TBMが3か年実証へ
木質バイオマス発電所は、燃やした後に灰を残し、煙突からCO2を出す。TBMが東京都の事業に採択された実証は、この2つを互いにぶつけて片付けようという組み立てである。焼却灰からカルシウム成分を抽出し、同じ発電所の排ガスから回収したCO2と化学反応させる。生じるのは炭酸カルシウムで、CO2は固体として固定され、回収して製品にする。一連の工程が成り立つかを検証する。 前提となる量は小さくない。木質バイオマスの燃焼灰は2026年度に年間およそ82万t-wetに達する見通しで、このうち有効に使われているのは43%にとどまり、残る約57%は埋立処分に向かう。CO2側は、バイオマス発電からの排出が2020年度の推計で年間約1,650万tある。埋立に回る灰と、大気に出ていくCO2の双方に、同時に手を入れる形になる。 実証は東京都の「令和8年度CDRクレジット創出促進事業」として行われ、期間は2026年8月
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循環利用率が横ばい、環境省が第五次循環基本計画を初点検 資源生産性は目標の85%
2024年8月に閣議決定された第五次循環型社会形成推進基本計画について、環境省が初めての進捗点検の結果をまとめた。中央環境審議会循環型社会部会での審議を経たもので、計画が掲げる指標のうち、目標達成が見込めると評価されたものは限られる。 物量面の指標は方向が分かれた。最終処分量は2000年度から2023年度までに約79%減り、2023年度は約12.0百万トン/年となって、目標達成見込みと評価された。これに対し、投入された資源のうち循環利用されたものの割合を示す入口側循環利用率は約17.0%、廃棄物等のうち循環利用に回った割合を示す出口側循環利用率は約43.6%で、どちらも横ばいが続く。資源をどれだけ効率よく使えているかを示す資源生産性は約50.9万円/トンで、2030年度目標の60万円/トンには届いていない。一人当たりの天然資源消費量は2021年度で約12.1トン/人・年、再生可能資源等の投
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廃棄メタンを3Dプリント担体で化学品に、液相反応器の10倍超の性能
埋立地や下水処理場からはメタンが出る。温室効果はCO2の数十倍で、集めて燃やすか、発電に使うのが一般的な扱いになる。ただし燃やせばそれで終わりで、炭素としての価値は残らない。微生物にメタンを食べさせて化学品に変える道もあるが、ここには物理的な壁がある。メタンは水に溶けにくい。 従来の方式では、タンクに液体を張って微生物を浮かべ、そこへガスを吹き込んで撹拌する。溶けにくい気体を無理やり液に溶かすため、撹拌に電力を食う。溶けた分しか反応に使えないので効率も上がらない。 米ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)のファン・チエン氏らの研究グループは、この前提を外した。3Dプリントで格子状の担体をつくり、その薄い壁の中にヒドロゲルとともに微生物を保持する。ガスは液に溶かすのではなく、担体を通り抜けて流れる。微生物は壁の中にいるので、ガスとの接触面が構造としてつくられる。 結果として、従来の液相シ
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英小売3社と慈善団体が繊維の循環で連携、再利用できない衣類を原料に
衣類の回収は、慈善団体が古くから担ってきた。集めた服のうち状態のよいものは中古として売れるが、そうでないものが必ず残る。破れ、しみ、伸びきったもの。これらは中古市場に乗らず、ウエスにするか、輸出するか、最後は焼却や埋立に向かう。繊維から繊維へ戻すリサイクルの技術は出てきているが、その設備が求めるのは素材が揃って不純物の少ない原料で、雑多な古着をそのまま投げ込めるわけではない。 英国で立ち上がった共同プロジェクト「The Circuit」は、この間を埋めにいく。使用後の繊維を回収して選別し、既存および新興の繊維リサイクル施設が使える原料へと前処理する。参加するのは小売のNew Look、マークス&スペンサー(M&S)、セインズベリーの3社と、慈善団体オックスファム、そして繊維循環の基盤を手がけるCircle-8 Textile Ecosystemsである。 役割は分かれている。オックスファム
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北米の使用済み携帯は3〜5割が回収されず、2040年に22億ドル分の鉱物
携帯電話には、コバルト、リチウム、希土類元素といった重要鉱物が少量ずつ入っている。1台あたりの量はわずかでも、台数が桁違いに多い。北米では2040年までに、米国で20億台、メキシコで4億1,000万台、カナダで1億8,000万台が使用済みになる見込みだという。 エレン・マッカーサー財団が公表した報告書「Missing Signal: Unlocking a Circular Economy for Mobile Phones in North America」は、この流れのどこで価値が失われているかを追った。北米環境協力委員会(CEC)の支援を受けている。 報告書の指摘で目を引くのは、二次利用そのものは機能しているという点である。最初の使用を終えた携帯のうち50〜70%はすでに再利用市場に入っている。中古として次の使い手に渡る経路は、ある程度でき上がっている。 問題はその先だった。30〜5
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使用済みの鉄道まくらぎを線路脇で破砕、韓国が移動式装置を実演
鉄道のまくらぎは、鉄筋の入ったコンクリートの塊である。交換すれば大量に出るが、線路は市街地から山間部まで細長く伸びているため、発生する場所が分散する。重い塊を処理施設まで運ぶ費用が、リサイクルの採算を押し下げてきた。 韓国鉄道技術研究院(KRRI)が実演したのは、この運搬をなくす方向の装置である。移動式のシステムで、破砕、鉄筋の分離、骨材の選別の3つを行う。掘削機に接続して線路の現場で使えるため、外部の施設まで運ぶ必要がない。発生した場所でかさを減らし、素材として分けたうえで持ち出す形になる。 実演は2026年5月13日、春川の金裕貞駅近くにあるまくらぎ保管場所で、鉄道関係者や利害関係者に向けて行われた。研究を率いたのは交通環境研究部のイ・ジェヨン部長らである。 出口も用意されている。回収した骨材は粒度別に選別したうえで、少量の結合材と混ぜて吸音ブロックにする。交通施設や建築物での使用を想
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清掃工場のCO2を建材や都市ガスへ、東京都が4件の実現可能性調査を採択
都市の中でCO2が一箇所に集まる場所として、清掃工場は条件がよい。排ガスの濃度が大気より桁違いに高く、公共施設なので長期の計画が立てやすい。ただし回収したCO2に行き先がなければ話は終わる。運ぶ手段と使う相手までをひと続きで設計する必要がある。 東京都産業労働局は、この一続きを調べる実現可能性調査(FS)の事業者を4件採択した。公募は令和8年4月27日から7月3日まで行われ、外部有識者を含む審査会が選んだ。調査の対象は、CO2を回収・利活用して需要家や消費者に届くまでの一連のサプライチェーンである。 コースは2つに分かれる。ひとつは都指定施設、すなわち東京二十三区清掃一部事務組合が管理する清掃工場を排出源とするもので、1件あたり令和8年度・9年度とも各1億5,000万円を都が負担する。もうひとつは都指定施設以外の都内施設を排出源とするもので、負担は令和8年度5,000万円、令和9年度1億円
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退役した客室乗務員の制服をポーチに、FDAが数量限定で販売
航空会社の制服は、デザインを変えると旧制服がまとまって余る。企業の識別に関わる衣類のため、そのまま古着として流通させるわけにいかない。中古市場に出れば乗務員を装う者が現れかねず、多くの会社は裁断して廃棄する扱いをとってきた。素材としては業務用に作られた丈夫な生地で、質は悪くない。 フジドリームエアラインズ(FDA)は、この2代目制服を使った商品を開発した。ポーチとマルチケースの2種類である。ポーチは5,600円(税込)で30個、サイズは150mm×200mm×50mm。マルチケースは6,600円(税込)で50個、180mm×130mmで展開時は370mmになる。2026年9月25日18時からFDA公式オンラインショップで販売する。 小物に仕立てる形をとっているのは、素材の性質に合っている。制服は1着あたりの生地面積が限られ、パーツごとに色や縫製の仕様も違う。大きな製品をそろえて量産するには
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経産省が10月にサーキュラーエコノミー週間、10社が個別の取り組みを展開
日本では毎年10月が「3R推進月間」にあたる。リデュース、リユース、リサイクルの普及啓発を関係省庁が展開する期間である。今回、経済産業省はこれに合わせて「サーキュラーエコノミーアクションWeek」を2026年10月1日から7日まで開く。3Rの取り組みを発展させる形で、サーキュラーエコノミーへの理解と実践を広げる狙いを掲げる。 3Rからサーキュラーエコノミーへ、という言い換えには内容が伴う。3Rは出てしまった廃棄物をどう扱うかに重心があるが、サーキュラーエコノミーは設計や事業モデルの側から資源が回るようにする考え方を含む。今回の賛同企業の顔ぶれには、その違いが表れている。 賛同するのは10社である。エアークローゼット、花王、クラス、サントリーホールディングス、セブン‐イレブン・ジャパン、パナソニック、BANDAI SPIRITS、メルカリ、ライオン、リフォームスタジオ(五十音順)。衣類や家具
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デポジットもアプリも無しのリユースカップ、英ブリストルで1年間試行
使い捨てカップをリユースカップに替える仕組みは各地で試されてきたが、たいていは利用者に何かを要求する。デポジットを預けさせるか、アプリを入れて登録させるか、その両方か。返却率を保つための担保だが、同時にそこが利用の障壁にもなる。店頭で列に並んでいるときに、アプリの起動を求められれば多くの人は諦める。 英ブリストルで始まった試行は、この担保を外した。利用者がすることは、飲み物を受け取って飲み、終わったら紫色の回収ボックスに返すだけである。運営に加わるEcosuretyのリチャード・マリオット氏は「デポジットもアプリも摩擦もない」と述べている。 成立させているのは場所の条件である。会場はUWEブリストルのフレンチェイ・キャンパスで、参加店舗はコスタコーヒー、サブウェイ、学生自治会バーの3か所。利用者は大半が学生と職員で、毎日同じ敷地に戻ってくる。キャンパス内に回収ボックスを80か所置けば、返す
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廃棄アイスクリームから脂肪を95%回収、遠心分離だけで採算が合う
アイスクリームの工場では、作った量のすべてが製品になるわけではない。品質が基準に届かない分、設備を洗浄するときに流れる分、アレルゲンの混入を防ぐために切り替え時に捨てる分がある。合わせると原料のおよそ5%が廃棄物になる。乳脂肪と糖と乳固形分の塊なので、栄養としては豊富なまま捨てられている。 米ペンシルベニア州立大学農学部の研究グループは、ここから脂肪を取り出す方法を比べた。試したのは酵素で分解する方法(プロテオリシス)と、pHを動かして分離させる方法である。乳製品から脂肪を分けるには、タンパク質が作る乳化の構造を壊す必要があるため、どちらも理屈としては妥当な選択にあたる。 ところが最も効果が高かったのは、何も処理せず遠心分離にかけるだけの対照区だった。脂肪の約95%を回収し、しかも純度は元の廃棄物より上がっていた。手を加えるほうがよいという前提が外れた形になる。 現場にとっては都合がよい結
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食品廃棄物のメタン発酵5施設を買収、北米19拠点体制へ
食品廃棄物のメタン発酵は、施設を1か所つくれば成り立つ事業ではない。廃棄物を安定して集める契約と、できた再生可能天然ガス(RNG)を売る先の両方が要る。どちらも相手のある話で、拠点が少ないうちは交渉力が弱い。規模を集めることが事業の条件になりやすい分野である。 米Vanguard Renewablesが、Generate Upcycleの北米の有機物リサイクル事業を買収する。対象はオンタリオ州とニューヨーク州にあるメタン発酵施設5か所。処理能力は推定56万5,000トン、RNGの生産量は年間11億立方フィートにあたる。取引は2026年10月1日に完了する見込みである。 買収後のVanguardは合計19施設を運営し、さらに10か所を開発中という状態になる。同社のマイク・オラフリンCEOは、これによって顧客により多くの回収経路を提供でき、埋立からの転換という機会に必要な規模と統合が得られると
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使用済み車載電池から4金属、住友金属鉱山が愛媛で年1万トンの設備を竣工
電気自動車の普及に伴って、使用済みの車載電池が出てくる。中にはニッケル、コバルト、リチウムが入っており、いずれも供給が特定の国に偏る金属である。回収の技術自体は各社が持っているが、実験室や実証の規模と、商業的に成り立つ規模の間には隔たりがある。採算が合う量を安定して処理できるかどうかが問われる。 住友金属鉱山は、この設備を愛媛県に竣工した。東予工場(西条市)とニッケル工場(新居浜市)の2拠点で構成する。処理能力は電池セル換算で年間約1万トン。9月11日に東予工場で記念式典を開き、現在は試運転の段階にある。商業規模での稼働としては国内初とされる。 原料になるのは「ブラックマス」である。使用済み電池を無害化し、破砕・選別して得られる黒い粉状の濃縮物で、ニッケルやコバルト、リチウムがまとまって含まれる。電池をそのまま扱うと発火の危険があるため、いったんこの形にしてから湿式の工程に入れるのが一般的
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搾ったあとのかぼす果皮をビールに、イオンなど5社が大分で商品化
かぼすは果汁を搾って使う。残るのが果皮で、これが副産物になる。柑橘の皮には香りの成分が多く含まれており、かぼす特有の風味も残っている。素材としては悪くないのだが、搾汁の現場で出る量に対して使い道が足りず、すべてを活かすのは難しかった。 イオン、日本航空(JAL)、ハマノ果香園、Beer the First、三菱UFJ銀行の5社は、この果皮を使ったクラフトビール「大分県産かぼすクラフトエール」を2026年10月12日から順次販売する。役割は分かれていて、イオンが全体企画と商品企画・販売、JALが商品企画への協力と大分県の魅力発信、ハマノ果香園が果汁・果皮の提供と原料面の協力、Beer the Firstが商品企画・開発と製造調整、三菱UFJ銀行が全体企画とプロジェクトの推進を担う。 配合は、仕込み量に対して果汁5%、果皮2%。果汁だけでなく果皮を入れることで、皮側に残る香りの成分を拾う構成に
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エアバッグ端材とぶどう搾りかす、アジア大会の公式グッズに3社が採用
製造の現場では、必ず端材が出る。設計どおりの形に断つ以上、外側は残る。素材としての質は製品と変わらないのに、形が定まらないぶん行き先がない。自動車産業が集積する愛知では、この種の端材がまとまった量で発生する。 第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)の公式ライセンスグッズに、これを使った商品が加わった。参加したのは豊田合成、トヨタ紡織、メニコンの3社で、それぞれ自社の事業で出る素材を持ち寄っている。 豊田合成が使うのは自動車用エアバッグの端材である。素材はポリエステルで、エアバッグは瞬間的な展開に耐える必要があるため、生地としては薄くて丈夫という性質を持つ。これをトートバッグ3種とチャーム2種、計5アイテムに仕立てた。エアバッグトートは3,500円でH360×W200×D100mm、チャームは1,000円。エンブレム柄の1種は発売中で、残りは発売時期を調整している。 トヨタ紡織は自
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解体コンクリートの再生骨材で坑廃水を中和、石灰石を上回る場面も
閉山した鉱山からは、長く水が出続ける。採掘で硫黄を含む岩石が空気と水に触れると硫酸ができ、それが鉄やアルミニウム、マンガンを溶かし出す。坑廃水と呼ばれるこの水は強い酸性で、流れ込んだ川の生き物を減らす。ペンシルベニア州では5,000マイルを超える河川が汚染に直面している。処理には石灰石を使ってpHを上げる方法が一般的だが、採掘が終わったあとも延々と続くため、費用が積み上がる。 米ペンシルベニア州立大学のナサニエル・ワーナー准教授と、同校出身でジュニアータ大学のアリソン・フェンスケ氏らの研究グループが試したのは、この石灰石を解体コンクリートの再生骨材(RCA)で置き換える案である。コンクリートはセメント由来のアルカリ分を含むため、水に入れればpHを上げる働きをする。 試験の結果、RCAは酸性度の低減が最も大きく、石灰石を上回る場面もあった。RCA自身からも微量の金属が溶け出したが、その量は石
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もみ殻から半導体材料向けの高純度シリカへ、産総研と開発を開始
もみ殻は、稲作で必ず出る。重量では玄米のおよそ2割にあたり、日本全体では年に数十万トンの規模になる。かさばるうえ腐りにくく、燃やしても灰が多い。堆肥や燻炭、家畜の敷料といった使い道はあるが、量に対して出口が足りない典型的な農業残渣である。 一方で、もみ殻には他の植物にない特徴がある。シリカ(二酸化ケイ素)を多く含むことである。稲は土中のケイ酸を吸い上げて茎や殻に蓄える性質があり、殻の灰分の大半がシリカになる。つまり、もみ殻は植物でありながらケイ素資源の側面を持つ。 ジカンテクノは、このもみ殻からシリカを製造する技術を手がけてきた。同社によれば、もみ殻由来シリカの品質では世界最高クラスを実現しているという。今回はさらに用途を上げ、産業技術総合研究所(産総研)の協力を得て、半導体材料向けの高品質シリカの開発を始めた。 半導体の材料として使うとなると、求められる純度の水準が一段変わる。不純物が微
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米下院が廃棄物3法案を可決、リチウムイオン電池を18か月内に指定へ
米国の廃棄物規制では、有害廃棄物のうち一部が「ユニバーサル廃棄物」という区分に置かれている。電池や蛍光灯、農薬のように、広く出回っていて危険性は相対的に低いものを対象とし、収集や保管の手続きを緩めることで回収そのものを進めやすくする仕組みである。リチウムイオン電池をここに入れるかどうかは、回収網が整うかどうかを左右する論点になってきた。 米下院はこのほど、廃棄物に関する3つの法案を可決した。 1つ目のBattery Recycling for America's Competitive Economy Act(HR 9615)が、そのリチウムイオン電池を扱う。アイオワ州選出のマリアネット・ミラー=ミークス議員が提出したもので、EPAに対し18か月以内にリチウムイオン電池をユニバーサル廃棄物へ分類するよう求める。あわせて、受け入れ先の施設がリサイクル拠点で電池を保管することを認め、許認可にか
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チョコの外皮カカオハスクの9割を牛舎の敷材へ、横浜市内で循環
カカオ豆は焙煎してから砕く。このときチョコレートの原料になるカカオニブと、外皮であるカカオハスクに分かれる。使うのはニブのほうで、ハスクは残る。量としては無視できないが、食品として売る先があるわけでもなく、行き先の定まらない副産物にあたる。 横浜のクラフトチョコレート専門店VANILLABEANSを運営するチョコレートデザインは、このカカオハスクの約90%を牛舎の敷材として使い始めた。同社で発生するカカオハスクは年間およそ8トンで、うち約7.2トンが対象になる。 運び先は栄牧場である。横浜市内で横濱ビーフを育てている農家で、同じ市内にあるため輸送の距離が短い。副産物は水分や嵩の関係で運搬費が効きやすく、距離の近さがそのまま成立条件になる部類の資源である。 敷材はそこで終わらない。牛糞を含んだ状態になった敷材を堆肥化し、市内の農家へ販売する予定だという。チョコレートの製造で出たものが畜産を経
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使用済み注射針から鋼材、商社が山口で3品種の在庫を開始
医療機関から出る使用済みの注射針やメスは、感染性廃棄物として扱われる。専用の容器に入れ、決められた業者が運び、処理する。金属としては鉄やステンレスで、素材の質そのものは悪くないが、扱いの手順が厳しいぶん資源として回すのが難しい部類にあたる。 これを電気炉で溶かし、無害化しながら鋼材にしたものが「エシカルスチール」である。製造するのは共英製鋼。電気炉は鉄スクラップを溶かして鋼をつくる設備で、高温で処理するため感染性の問題は工程の中で解消される。原料には医療用廃棄物のほか、廃材などの産業廃棄物も入る。 鉄鋼は再生の経路がもともと確立している素材だが、この事例で見どころになるのは、通常なら焼却や埋立に向かう区分の廃棄物を溶解の原料側に引き込んでいる点である。処理の難しさが素材の価値と釣り合っていなかったところに、電気炉という受け皿を当てている。 今回の発表は、専門商社である小野建が山口営業所でこ
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タングステンの再生能力を2倍に、三菱マテリアルが80億円を投じる
タングステンは融点が金属のなかで最も高く、切削工具や耐熱材料に欠かせない。日本は原料の多くを輸入に頼っており、特定国への依存や輸出管理の強化によって、安定して調達できるかどうかの不確実性が高まっている。国内で使われた分を回収して戻す経路は、供給の安全保障に直結する。 三菱マテリアルグループは、この再生能力を現在の約2倍にあたる年間2,400トン(WO3換算)へ引き上げる。担うのは連結子会社の日本新金属で、秋田工場の湿式精錬設備をはじめとする各種設備を増強する。投資額は約80億円、操業開始は2029年4月を予定する。 目標として示されているのは置き換えの量である。国内で発生するタングステンスクラップの活用を広げ、年間およそ1,200トン(WO3換算)の輸入中間原料を、国内リサイクル由来の原料に切り替えることを目指す。増設分の能力がそのまま輸入の置き換えに向かう計算になる。 制度の後ろ盾もある
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分解できないとされた車・建材向け樹脂を溶かす、繊維も無傷で回収
ポリジシクロペンタジエン(pDCPD)は、車両の外装部品や建材に使われる樹脂である。丈夫で衝撃に強く、繊維で補強して構造材としても使う。その丈夫さが処理の段では裏目に出る。この材料は長く存在してきたが、熱力学的に安定しすぎていて分解できない、というのが通説だった。 結果として使用済みの製品は焼却に回る。焼却には多くのエネルギーが要り、有害な副生成物が出る。さらに、中に入っている炭素繊維やガラス繊維も熱で劣化する。繊維は製造にエネルギーを要する高価な材料なので、これが失われる損失も小さくない。 米テキサス大学オースティン校のザック・ペイジ准教授と大学院生のケルディ・メイソン氏、サンディア国立研究所の研究グループが報告したのは、この樹脂を溶かして戻す手法である。環境負荷の低い溶媒とルテニウムを含む触媒の溶液に製品を入れ、撹拌する。それだけで分解が進む。 要する時間は製品の大きさ次第で、数時間か
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廃車の駆動モーターからレアアース磁石を回収、DOWAが実証に採択
電動車の駆動モーターには、ネオジム磁石をはじめとするレアアース磁石が入っている。強い磁力を小さな体積で出せるため代替が難しく、一方で供給は特定の国に偏っている。電動車が普及するほど需要は増えるが、廃車になった車から取り出す経路は整っていない。モーターは車体の奥にあり、解体して取り出したうえで磁石だけを分離する必要がある。 DOWAエコシステムは、この回収を実証事業として進める。環境省の令和8年度「国内資源循環体制構築に向けた再エネ関連製品及びベース素材の全体最適化実証事業」の公募に採択された。事業名にある「全体最適化」が示すとおり、単一の処理工程ではなく、廃車から素材に戻るまでの流れをまとめて設計する枠組みにあたる。 同社が使うのは、これまで開発してきた独自の資源回収プロセスと選別技術である。サプライチェーンを構成する関係者の協力を得ながら、効率的に回収・再資源化するプロセスの確立に取り組
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リユース容器Loopの日本事業が終了、5,000万ドルで得た3つの原則
Loopは、ブランドと共同開発したリユース容器を使う仕組みである。利用者は容器にデポジットを払い、使い終わったら返却してデポジットを受け取る。戻った容器は洗浄して再び中身を詰める。使い捨て包装を減らす手段として国際的に注目され、日本にも入った。 そのLoopを運営する米テラサイクルのトム・ザッキーCEOが来日し、約5,000万ドル(約80億円)を投じた経験を語った。挙げた原則は3つある。第一に、業務プロセスを使い捨て製品と同等の水準までシンプルに保つこと。第二に、すべての関係者にとって使い捨て包装と同等以上の販売実績と採算性を実現すること。第三に、システムや関係者に追加的な制約を課さないこと。 いずれも「使い捨てと比べて不利にならない」という一点に集約される。実際につまずいたのはそこだった。ブランド側から見ると、リユース向けに容器を設計し直す必要があり、製造工程も変え、場合によっては新しい
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水を使わず廃プラを建材に、MIT発の企業が1,800kg支える梁を3Dプリント
プラスチックの機械的なリサイクルでは、まず洗う。容器には中身の残りや汚れが付いており、そのまま溶かすと品質が落ちるためである。この洗浄工程は水と、その後の排水処理を必要とする。水が乏しい地域では、この一点がリサイクルを成り立たせない理由になる。 米マサチューセッツ工科大学(MIT)発の企業Atlasが取った道は、洗浄を前提から外すことだった。使い捨てプラスチックを粉砕して溶かし、米国製のガラス繊維と融合させる。そのうえで大型の3Dプリントシステムに送り、部材として出力する。共同創業者でMITの研究員でもあるA.J.ペレス氏は、水へのアクセスに関係なく、どの国でもプラスチックに手を打てるようになると述べている。 ガラス繊維を混ぜる点が効いている。再生プラスチックは元の樹脂より物性が落ちるが、繊維で補強すれば構造材として使える強度が出る。汚れの混入が多少あっても、繊維が支える設計なら許容できる
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埋立地の浸出水に250物質の99.9%除去案、NY州に事業者が反発
埋立地には雨水が浸み込み、廃棄物の層を通って底に溜まる。これが浸出水で、通り道にあったものを溶かし込んで出てくる。多くの埋立地では集めて下水処理施設に送っているが、下水処理はもともとPFASのような難分解性の物質を除く設計になっていない。結果として、埋立地に閉じ込めたはずのものが処理場を経由して環境に戻る経路が残る。 米ニューヨーク州環境保全局(DEC)はこの経路を断つ規則を提案した。浸出水について、PFASや1,4-ジオキサンを含む250を超える汚染物質を99.9%除去することを求める内容である。埋立事業者に浸出水の処理を明確に義務づける州規則としては全米で初めてになる。 対象は稼働中の一般廃棄物埋立地25か所と、建設解体廃棄物埋立地7か所。規則が発効してから1年以内に処理計画を策定することが求められ、下水処理施設の側は4年の移行期間を経て浸出水の受け入れを終える。処理の責任を埋立地側に
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剪定で捨てられるいちじくの葉をビールに、宮城の醸造所が商品化
果樹では、実を育てるために葉や枝を落とす。いちじくも同じで、栽培の過程で葉が剪定されて出る。出荷されるのは果実だけなので、落とした葉には行き先がない。多くは廃棄されるか、畑にすき込まれて土に還るだけだった。量としてはまとまるが、市場が存在しない類の資源にあたる。 株式会社ファロが運営する醸造所Falò Brewing(宮城県亘理郡山元町)は、この葉をビールの原料にした。商品名は『Kaeru』で、2026年9月14日から順次リリースする。葉はおひさま村農園から調達している。 いちじくの葉には独特の香りがある。同社の説明では、シナモンやココナッツを思わせる青く甘い香りだという。ビールにおいてはホップやスパイスが香りを担うが、ここでは葉そのものが香りの素材として使われている。酵母由来のスパイシーでフルーティーな風味と組み合わせる構成をとった。 スタイルはInaka Beer(Fig Leaf S
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食品接触包装への再生材義務、ニュージャージー州が2029年末へ延期
再生材の使用義務は、需要をつくることで回収と再生の市場を立ち上げる政策手段である。ただし食品に接触する包装は事情が違う。口に入るものに触れる以上、再生材にも食品用の安全性が求められ、回収した樹脂を選別して洗うだけでは足りない。技術も供給量も、他の用途とは別の話になる。 米ニュージャージー州環境保護局は、この食品接触包装への再生材(PCR)使用義務の適用を延期した。当初の期限は2027年1月18日で、新しい期限は2029年12月31日である。同州の2022年の法律は全米で最も広範な再生材含有義務とされ、プラスチック飲料容器に15%(以降段階的に引き上げ)、ガラス容器に25%以上、紙とプラスチックの持ち帰り用袋に20%以上を求めている。食品接触包装については、もともと5年間の適用除外が設けられており、州は法律に基づく権限でこの除外を延長した形になる。 理由として州が挙げたのは二点である。食品に
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PFAS廃棄物に電気パルス、フッ素の99.9%超を回収してフッ化銀に
PFAS(有機フッ素化合物)は分解されにくい性質から「永遠の化学物質」と呼ばれ、各国で規制の対象になっている。処理の議論はもっぱら「どう壊すか」に向かうが、別の見方もできる。PFAS が分解されにくいのは炭素とフッ素の結合が強いからで、裏を返せばフッ素という有用な元素がそこに集まっているということでもある。 米ライス大学のジェームズ・トゥアー教授らの研究グループが報告したのは、この見方に沿った手法である。壊すだけでなく、含まれるフッ素を使える形で取り出す。 方法は短い電気パルスを流して、材料を数百度まで急速に加熱するというものである。同研究室が手がけてきたフラッシュ加熱の系列にあたる。ここで生じたフッ化物を銀と反応させ、フッ化銀として回収する。報告によれば、PFAS中のフッ化物の99.9%超を取り出し、そのうち90%をフッ化銀として集めることができた。 回収物に価値がある点がこの手法の要点
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廃棄製品の磁石からレアアースを回収、トロント企業が米初工場を稼働
レアアース磁石は、電気自動車のモーター、ロボットのアクチュエーター、MRI、ハードディスクなどに入っている。ネオジムやジスプロシウムを含み、供給が特定の国に偏っていることから調達リスクが繰り返し議論されてきた。一方で、これらの磁石は製品の内部に少量ずつ組み込まれており、使用済みになっても取り出すこと自体に手間がかかる。都市鉱山の中でも回収が進みにくい部類にあたる。 カナダ・トロントのCyclic Materialsは、この磁石の回収を事業にしている。同社は米アリゾナ州メサに、米国では最初となる工場を開いた。投資額は2,000万ドル、延床面積は14万4,000平方フィートで、年間最大2万5,000トンのスクラップを処理する能力を持つ。 工程の中心にあるのはMagCycleと呼ぶ独自技術で、鋼材から磁石を機械的に分離する。化学的に溶かすのではなく物理的に分ける方式にあたる。ここで得られるのがM
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ばん馬の堆肥でマッシュルーム、その菌床で小麦を育てるパン屋の循環
ばん馬は、そりを引く競技に使われる大型の馬である。体重が1トンに達する個体もいるため、出る馬ふんの量も相応になる。畜産の副産物としては扱いに困る部類で、堆肥にするにしても引き取り手を見つける必要がある。 帯広市の満寿屋商店は、この馬ふんを起点にした輪を2015年から回している。まず馬ふん堆肥でマッシュルーム(とかちマッシュ)を育てる。きのこ栽培では収穫のあとに培地が残り、これも通常は廃棄物になるところだが、ここでは肥料として畑に入れる。その畑で小麦(ばんえいキタノカオリ)と黒豆を育てる。そして小麦の収穫後に残る麦わらが、再びばん馬のもとへ戻る。 輪が二段構えになっている点がこの仕組みの特徴といえる。馬ふん堆肥から菌床へ、菌床から畑へと、廃棄物が次の工程の資材として二度使われる。最後に麦わらが馬へ戻ることで、出発点に接続する。同社はこれを「ばん馬toきのこto小麦の環」と呼んでいる。 出口は
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アジアの循環型都市宣言が43都市に、横浜でフォーラム初開催
資源循環の制度は国単位で語られることが多いが、実務の大半は都市が担っている。ごみの収集も分別も、最終処分場の運営も自治体の仕事である。アジアの都市はここ数十年で急速に人口が増え、廃棄物の量が処理能力を追い越す局面に入った国も多い。 アジア循環型都市宣言制度(ACCD)は、循環型への移行を掲げる都市が参加する枠組みである。今回、宣言都市が7カ国26都市(人口5,700万人超)から11カ国43都市(人口8,200万人超)へ広がった。新規は17都市で、内訳はネパール5、バングラデシュ3、インド2、インドネシア2、フィリピン2、パキスタン1、マレーシア1、日本1。日本からは神戸市が加わった。ネパールやバングラデシュからの参加が多い点は、廃棄物処理の体制づくりが急務の段階にある国が主体的に動いていることを示している。 2026年9月2日から4日にかけては、アジア太平洋循環型都市フォーラム(APCC)
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透明容器のPETとPSをテラヘルツ波で見分ける、選別しやすい形を設計
弁当や惣菜の透明な容器は、素材がポリエチレンテレフタレート(PET)のこともポリスチレン(PS)のこともある。どちらも透明で、見た目では区別がつかない。再生の工程では樹脂が混ざると品質が落ちるため、この見分けがつかないことが選別の精度を頭打ちにしてきた。 芝浦工業大学デザイン工学部の研究グループが取り組んだのは、この識別である。使うのはテラヘルツ波で、電波と光の中間にあたる周波数帯にある。物質を透過する際の特性が樹脂ごとに違うため、透過させて測れば種類がわかる。回収施設の自動選別の工程に組み込むことを想定している。 この報告の要点は、測定手法そのものよりも、測りやすい容器を設計した点にある。テラヘルツ波で安定して読むには、波が通る場所が平坦で厚みが揃っている必要がある。容器はふつう、強度や機能のために曲面や凹凸を持つ。研究グループが試作した容器は、中央に平坦な計測領域を設けたうえで、底面に
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ごみピットを画像認識で監視、スイス企業が430万ユーロを調達
ごみ焼却発電の施設には、収集車が降ろした廃棄物をためるピットがある。ここからクレーンで炉に投入するのだが、中身は制御できない。家庭や事業所から来たものがそのまま積まれるため、リチウム電池やスプレー缶のような発火の危険があるものも混じる。燃えやすいものと燃えにくいものの偏りも出る。炉の運転を安定させるには、この山の中身を把握して混ぜ方を調整する必要があり、従来はクレーン運転員の経験に頼ってきた。 スイスのJaipur Roboticsは、ここに画像認識を持ち込んでいる。2024年設立、本社はルガーノ近郊のマンノ。ごみ焼却発電のほか、セメントやバイオマスの施設も対象にする。システムは廃棄物の山を見て危険物を検知し、混合の具合を最適化し、クレーンの自動運転を支える。 学習に使ったのは、欧州のごみ焼却発電施設から集めた5,000万枚を超えるラベル付き画像である。ごみは形も色も定まらないため、判別に
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ごみ処理施設のCO2を合成メタンに、川崎重工らが郡山で一貫実証
自治体のごみ焼却施設は、地域のなかでCO2が一箇所に集まる数少ない場所である。排ガスの濃度も大気中より桁違いに高く、回収する側から見れば条件がよい。加えて公共施設なので長期の計画が立てやすい。CO2を資源として扱おうとするとき、清掃工場が候補に挙がるのはこうした理由による。 川崎重工業を代表実施者とする事業が、環境省の「令和8年度公共施設を主体とした地域での炭素循環事業モデル実証事業」に採択された。対象は郡山市の一般廃棄物処理施設、富久山クリーンセンターである。共同実施者はエア・ウォーター東日本、東部ガス、日東紡績で、これに郡山市が自治体として加わる。 事業の特徴は、排ガスからのCO2分離・回収から、合成メタンの利用までを一貫して扱う点にある。回収したCO2に水素を反応させればメタンができる。既存の都市ガス網や需要家の設備がそのまま使えるため、地域内で消費先まで含めた輪をつくれる。東部ガス
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新築現場で出るタイルカーペット端材を同じ製品に戻す仕組み、2社が構築
タイルカーペットは、足で踏む側の毛足(パイル層)と、床に置く側の裏打ち(バッキング層)を貼り合わせた構造をしている。素材が異なる層の積層品であるため、リサイクルの前にこれを剥がす必要があるとされてきた。手間がかかるうえ完全には分けきれず、結局は焼却や埋立に回るという流れになりやすい。 旭化成ホームズと東リは、この分離工程を挟まずに済ませる仕組みを構築した。東リの独自技術により、パイル層を含めたまま処理し、タイルカーペットのバッキング材の原料となるリサイクルチップに加工する。もとの製品と同じ用途に戻すため、水平リサイクルにあたる。 回収の側は旭化成ホームズが担う。広域認定制度を活用して新築工事現場から端材を集め、資源循環センターで分別・集約したうえで東リの工場へ送る。広域認定制度は、製造事業者などが自社製品の廃棄物を都道府県ごとの許可を取らずに広域で回収できるようにする仕組みで、全国に分散す
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英国の家庭に眠る未使用端末4.6億台、O2が再利用網に300万ポンド
使わなくなった携帯電話やノートPCは、捨てられるより先に引き出しにしまわれる。壊れているわけではないので捨てにくく、かといって売る手間もかけない。この状態のまま眠っている機器が、英国の家庭と事業所には4億6,000万台あるとされる。うち2億6,700万台は再利用または修理が可能な携帯電話・タブレット・ノートPCで、全体のおよそ6割にあたる。 同じ国に、スマートフォンやタブレット、ノートPCを使えない住民が150万人いる。使える機器が引き出しの中にあり、必要とする人がそれを持たない。この落差を埋めようとする取り組みが今回の対象である。 英通信会社Virgin Media O2は、Tech Rehome Network Fundに300万ポンドを投じる。使われていない機器を回収し、再生し、再配布する地域の取り組みに資金を配る仕組みで、応募できるのは自治体、慈善団体、地域団体である。第1回として
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モルト粕を魚の飼料にし養殖水でイチゴを育てる、糖度15度でケーキに
ビール醸造で出るモルト粕は、栄養が残っているのに水分が多く傷みやすい。飼料に向けるにしても、そのままでは運搬も保管も難しい。アグリ王と横浜ビールの取り組みは、この粕を乾燥・パウダー化したうえで魚の養殖飼料に用いるところから始まる。 飼料を与える相手は淡水魚のホンモロコである。ここで話は魚で終わらない。魚を飼えば排せつ物が出る。これを微生物が分解して植物の栄養に変え、その水でイチゴを育てる。植物が吸収して浄化した水は再び魚の水槽へ戻る。閉鎖型のアクアポニックスと呼ばれる仕組みで、水を捨てずに循環させながら魚と作物を同時に育てられる。 つまり経路は、ビールの粕から魚の飼料へ、魚の排せつ物から植物の栄養へ、浄化した水が魚へ戻る、という二重の輪になっている。ビール醸造という出発点と、イチゴの収穫という出口が、養殖を挟んでつながる構造である。 段階を追うと、2025年4月に実証実験を開始し、2026
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ワシントンDCが集合住宅向けの生ごみ回収を拡大、施錠式の共用ボックスで
生ごみの分別回収は、戸建てなら各戸に容器を配れば済む。集合住宅では事情が変わる。共用の置き場に容器を出せば、分別しない住民が混ぜてしまい、内容物の質が落ちる。臭いや虫の苦情も出る。参加したい住民がいても、建物の管理側が引き受けないと始まらない。集合住宅の比率が高い都市ほど、この層が手つかずで残る。 米ワシントンD.C.の公共事業局(DPW)廃棄物削減室がとっているのは、戸別ではなく街なかに投入場所を置く方式である。「スマートビン」と呼ばれる施錠式の容器で、登録した住民が暗証番号を入力して開ける。24時間いつでも使え、近くのビンは地図から探せる。市は2026年秋に20基を追加する。現在は市内に31基ある。 施錠には二つの役割がある。誰でも開けられる容器にすれば一般ごみが放り込まれるが、登録者に限れば内容物の質を保ちやすい。同時に、登録という手続きを踏んだ住民だけが使うため、分別の意識も揃う。
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安価な青色顔料でCO2を一段でメタンに、ファラデー効率79.5%
二酸化炭素を電気で還元して燃料に戻す研究では、銅が長く主役だった。炭素どうしをつなぐ働きを持つ数少ない金属だからである。ただし銅には難点がある。反応が一つの生成物に収束せず、メタン、エチレン、エタノール、一酸化炭素などが混ざって出てしまう。分離の手間が増えれば、その分だけ実用から遠のく。 東北大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR)の藪浩教授らの研究グループが選んだのは、銅フタロシアニンである。青色顔料として印刷インキや塗料に広く使われている化合物で、安価かつ入手しやすい。銅原子が有機分子の環に組み込まれた構造を持ち、金属としての銅とは反応の挙動が異なる。 報告された性能は次のとおりである。ファラデー効率は最大79.5%に達した。流した電子のうち約8割がメタンの生成に使われた計算になる。電流密度は最大575mA/cm²で、これは単位面積あたりの処理量にあたる。150mA/cm²の条件では
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家庭の使用済み食用油の回収を7店舗に、群馬の生協が10月から拡大
飲食店から出る廃食用油には回収業者がつく。一店舗あたりの量がまとまるため、集めて回る採算が立つからである。難しいのは家庭から出るぶんで、一世帯あたりの量が少なく、出るタイミングも読めない。多くは固めるか紙に吸わせて可燃ごみに回っている。持ち込み先をつくって住民に運んでもらう方式が現実的な解になりやすいのは、この事情による。 生活協同組合コープぐんまは、家庭から出る使用済み食用油の回収店舗を2026年10月から全7店舗に広げる。これまでは昭和店(前橋市)、寺尾店(高崎市)、みさと店(高崎市)の3店舗で実施してきた。新たに加わるのは東久方店(桐生市)、新井店(太田市)、宮子店(伊勢崎市)、藤岡店(藤岡市)の4店舗である。前橋・高崎に寄っていた回収地点が、桐生・太田・伊勢崎・藤岡へ広がる形になる。 集めた油の行き先には特徴がある。吉川油脂を通じて田中鉄工のアスファルトプラントへ運ばれ、合材製造に
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環境省と経産省がプラ資源循環に3つの作業部会、マスバランスの価値表示も論点
プラスチックの資源循環は、設計・回収・出口の三つがそろわないと回らない。リサイクルしにくい設計のまま出回れば分別で詰まり、分別が進んでも再生材が売れなければ在庫が積み上がる。環境省と経済産業省が設置する3つのタスクフォースは、この三箇所にそれぞれ対応する形で分かれている。 一つ目は「プラスチック容器包装の持続可能設計タスクフォース」で、第1回は9月15日に開かれる。リサイクル工程や再生材の質を阻害する素材・成分・形態を整理し、循環性設計の普及・高度化策を検討する。複合材や特定の着色、はがれにくいラベルなど、選別や再生の現場で問題になる要素を洗い出す作業にあたる。 二つ目は「プラスチック資源徹底回収・サプライチェーンの最適化タスクフォース」、三つ目は「再生・バイオプラスチックの価値創出タスクフォース」で、いずれも第1回は9月29日である。二つ目は分別回収量の拡大とサプライチェーンの効率化・高
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ヒレが鋭くて敬遠された低利用魚ヤナギノマイ、開き干しで商品化
魚が「低利用」になる理由は、味とは限らない。ヤナギノマイの場合は、ヒレが鋭いことが効いている。網にかかった魚を外す作業で手間と怪我のリスクが増えるぶん、漁の側から見て歓迎しにくい。加えて地域外での知名度が低く、市場に出しても値が付きにくい。獲れても積極的に狙う対象にはならないという位置づけの魚である。 味の評価は別で、白身は脂ののりがよい。産地の北海道礼文町では、刺し身や煮つけ、塩焼きとして長年食べられてきた。地元で親しまれているのに外では売れない、という食い違いがそのまま低利用の状態をつくってきた。 パルシステム生活協同組合連合会は、このヤナギノマイを使った「礼文島船泊の産直・柳の舞開き干し」の注文受付を2026年9月8日から始める。水揚げするのは船泊漁業協同組合である。加工は開いて一晩塩水に漬け、そのあと干し上げる。規格は2枚300gで、通常価格は430円(税込)。調理は冷凍のまま、グ
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ビール粕で育てた鶏の卵を限定販売、川崎のブルワリーと養鶏場が連携
ビールは麦芽から糖を取り出して仕込む。糖を出したあとの麦芽の殻が麦芽粕(ビール粕)で、仕込みのたびにまとまった量が出る。タンパク質や食物繊維を含むため飼料としての素性は悪くないが、水分が多く傷みやすい。乾燥させるには燃料費がかかり、小規模なブルワリーほど引き取り手を見つけにくい。 株式会社KEY CORPORATION(神奈川県川崎市中原区)は、この麦芽粕を飼料に使った鶏卵「CRAFT EGG」の限定販売を始めた。同社が運営するカギヤブルワリーのほか、複数のブルワリーから麦芽粕を集めている。カギヤブルワリーは年間およそ100種類のビールを製造しており、それに見合う量の麦芽粕が出る。 飼育を担うのは、川崎市麻生区黒川の黒川たまごである。鶏はケージフリー(平飼い)で育てる。ブルワリーのある中原区と養鶏場のある麻生区はいずれも川崎市内で、市内で完結する距離に収まっている。傷みやすい原料を扱ううえ
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イタリアが一部の食品包装に堆肥化可能素材を義務化、罰則は2030年から
EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR)は、2030年までにすべての包装をリサイクル可能な設計にすることを求めている。ただしこの「リサイクル可能」という要件には、加盟国が「堆肥化可能」を代替として認めうる余地が残されている。生ごみと一緒に回収してコンポスト化する仕組みが整っている国では、そちらの経路のほうが理にかなう場合があるためである。 イタリアはこの余地を使う側に回った。同国は8月8日、一部の包装材に生分解性かつ堆肥化可能な素材の使用を義務付ける政令を施行した。PPWRの一部適用が始まる8月12日の直前という時期になる。 義務の対象は4つの区分に分かれる。第一に、1.5キログラム未満の生鮮青果物の包装。第二に、ホテル・レストランやケータリングでの施設内飲食向けの食品・飲料包装。第三に、同じ業種で使われるソースやコーヒークリーム、砂糖などの調味料個包装。第四に、宿泊施設が提供するアメニティ
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国交省が循環資源の拠点港湾29港を初選定、リサイクル産業の集積を促す
資源を循環させようとすると、どこかで必ず運搬の問題にぶつかる。廃棄物や再生材はかさばるうえ単価が低く、陸送だけでは距離が伸びるほど採算が合わなくなる。まとまった量を安く動かす手段として船が効いてくる場面があり、そこで港湾の役割が出てくる。 国土交通省港湾局は2026年8月27日、「循環経済拠点港湾(サーキュラーエコノミーポート)」として29港を選定したと発表した。この選定は今回が初めてになる。 同省の定義では、サーキュラーエコノミーポートとは「循環資源に関する物流ネットワークの拠点形成や高度なリサイクル技術を有する産業の集積に取り組む港湾」を指す。背景には、循環資源の輸送量と種類がともに増えている状況がある。加えて、小口の循環資源を運びたいという需要への対応や、循環資源を扱うことで周辺環境や他の貨物に悪影響が出ないようにする対策など、港湾に向けられる要請は複数の方向にまたがる。港湾管理者、
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超音波と水の微小液滴でリグニンを有用分子に、触媒も加熱も使わず20分
木材からパルプを取り出すとき、繊維をつなぎとめていたリグニンは邪魔者として分離される。クラフト法で出るこのクラフトリグニンは、パルプ・製紙の副産物として年5000万トンを超える量が生じる。多くは工場のボイラー燃料として燃やされる。分子としては芳香環を豊富に含み、化学品の原料になりうる素性を持つが、構造が複雑で不揃いなため、狙った分子に変えるのが難しい。 米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のホアキン・ロドリゲス=ロペス教授と大学院生のスプリヤ・ダス氏らの研究グループは、このリグニンを酸化還元活性のある低分子に変える手法を報告した。生成物は「SEMILL-A」と名付けられている。 使うのは、油と水を超音波で乳化させた微小液滴である。液滴の界面では活性酸素種が生じ、これがリグニンを切断する働きをする。外部から触媒を加える必要がなく、加熱も要らない。実際に必要な材料は油、水、リグニン、酸の4つ
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使い捨て電子たばこの発火と電池回収に設計から挑む、英CIWMが試行
使い捨ての電子たばこには小さなリチウム電池が入っている。ごみに混ざったまま収集車やごみ処理施設に入ると、圧縮された拍子に潰れて発火する。英国の廃棄物処理の現場では、この火災が実務上の負担として重くのしかかっている。中の電池はコバルトやリチウムを含む資源でもあるため、燃やしてしまえば二重の損失になる。 問題の起点は製品の設計にある。分解しにくく、電池を取り出しにくい構造で市場に出れば、回収の側でいくら工夫しても限界がある。英国の廃棄物管理の職能団体CIWM(Chartered Institution of Wastes Management)は、この順番を逆にたどる試行プログラムを実施した。処理の現場が抱える課題を、設計する側に持ち込む枠組みである。 CIWMが資金を出して主導し、URGE Collective、デザインカウンシル、WRAP、CEIが支援した。参加したのは15人のデザイナーで
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農産副産物を発酵でタンパク質に変えるMOA、380万ドルを調達し増産へ
農産物や食品を加工すれば必ず残りかすが出る。蒸留粕、作物残渣、搾りかす。栄養は残っているのに、種類も成分もばらばらで扱いにくい。微生物に食べさせて有用な素材に変える発想は古くからあるが、原料が変わるたびに適した菌株と条件を探し直さねばならず、そこに時間がかかってきた。 スペインのMOA Foodtechは、この探索を短縮する方法で事業を立てている。同社は「Albatross」と呼ぶAIツールを使い、菌株の開発期間を6か月から2週間未満へ短縮したとしている。原料として扱えるのは蒸留粕や作物残渣など150種類を超える副産物で、これらを炭素源と窒素源に使い、非遺伝子組換えの酵母で発酵させる。 製品は3つある。卵の代替として使える多機能な乳化剤MOA Q5、風味・食感・栄養を補うMOA Yeast、そしてペットフードや動物栄養向けのMOA Yeast FeGである。MOA Yeast FeGはすで
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清酒のろ過に使った活性炭を子牛の飼料へ、白鶴酒造の循環モデルが受賞
清酒は仕込みのあと、色や雑味の成分を取るために活性炭でろ過する工程を通る。使い終わった活性炭は吸着した成分を抱えたまま残り、行き先が限られる。白鶴酒造の推定では、この処理後活性炭は全国で少なくとも年1,000トン発生する。 白鶴酒造(神戸市東灘区)は、これを牛の飼料に転用する取り組み「サケ炭(すみ)」を進めてきた。2022年に飼料としての開発に成功し、現在は子牛に給与している。この資源循環モデルが、一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)の第9回SXアワードで財務大臣賞を受賞した。 構造としては、酒蔵から出た副産物が畜産に渡り、そこからさらに農業へ回る形になっている。サケ炭を与えた牛の糞は、一部が堆肥化されたうえで白鶴ファーム(白鶴の農業法人)の酒米圃場に施用される。酒米は再び酒造りの原料になるため、出発点に戻る経路が組まれていることになる。 取り組みは1社では完結していない。兵
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英国、ケミカルリサイクル材の課税算入に認証マスバランスを要件化
ケミカルリサイクルは、廃プラスチックを分子の段階まで分解してから樹脂に戻す方法である。機械的なリサイクルと違って汚れや混合物に強い一方で、制度上やっかいな性質がある。工程の途中で廃棄物由来の分子と化石由来の分子が混ざってしまい、出てきた樹脂のどこが再生材なのかを物理的に区別できない。 そこで使われるのがマスバランス方式である。投入した廃棄物の量に応じて、生産物の一部を「再生材」として帳簿上割り当てる。ただし割り当ての計算方法によって、同じ工程から名乗れる再生材の量が変わる。制度がどの方法を認めるかが、そのまま事業の採算に効く。 英歳入関税庁(HMRC)は、プラスチック包装税におけるこの扱いを定めた。同税は再生材含有率が30%に満たない包装部材に対し、1トンあたり228.82ポンドを課すものである。2027年4月1日以降、化学的に再生したプラスチックがこの30%基準に算入できるのは、認証を受
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整備地に残されてきた広葉樹の枝葉を紙糸に、神戸市が製品化で協定
森林整備で木を伐り出すとき、価値がつくのは幹の部分である。枝と葉はその場に残る。斜面の土留めに使う分はあるものの、それ以外は運び出す理由がなく、現場に置かれたままになる。運搬にも費用がかかるため、量があっても資源として扱いにくい部類に入る。 一般社団法人アップサイクル(大阪市、代表 森原洋)と神戸市は、2026年9月1日にこの枝葉をめぐる事業連携協定を締結した。神戸市内の森林整備で搬出される広葉樹の枝葉を、繊維製品にアップサイクルする内容である。 経路としては、まず枝葉を紙糸に加工する。木の繊維から紙をつくり、それを細く裂いて撚り、糸にする方法である。これに市民から回収した紙資源を組み合わせて生地にする。第一弾の製品は「KOBE WOOD Tシャツ」で、素材構成は綿70%、分類外繊維(和紙)30%と表示される。 森林側の未利用資源と、市民が出す古紙という別系統の資源を、同じ製品の中で合流さ