#農業残渣
7 記事
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刈り捨てられるガマを活性炭に、同志社大が染料を同時吸着する銅担持材を1工程で作製
染色や製紙、皮革、食品加工の排水には合成染料が混じる。これを取り除く吸着材として、同志社大学の Asif Ali 氏、松本道明教授、田原義朗教授らが目を付けたのは、水辺で刈り取られたまま使い道のないガマだった。 手法の要点は工程を増やさないことにある。通常、活性炭に金属を担わせようとすると、炭化した後に金属塩を含浸させ、さらに還元剤で金属まで戻す段取りが要る。今回は硝酸銅(II)三水和物と水酸化カリウムをガマに混ぜ、一度に熱分解する。植物由来のバイオマスは熱分解の過程で一酸化炭素と水素を放出するため、これが還元剤として働き、細孔の中で金属銅のナノ粒子がその場で育つ。外から還元剤を持ち込む必要がない。研究グループはこの材料を ZVCu@BAC と呼んでいる。 性能は比表面積984.5 m²/g、細孔容積0.615 cm³/gで、吸着容量はメチレンブルーで62.31 mg/g、メチルオレンジで
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搾ったあとのかぼす果皮をビールに、イオンなど5社が大分で商品化
かぼすは果汁を搾って使う。残るのが果皮で、これが副産物になる。柑橘の皮には香りの成分が多く含まれており、かぼす特有の風味も残っている。素材としては悪くないのだが、搾汁の現場で出る量に対して使い道が足りず、すべてを活かすのは難しかった。 イオン、日本航空(JAL)、ハマノ果香園、Beer the First、三菱UFJ銀行の5社は、この果皮を使ったクラフトビール「大分県産かぼすクラフトエール」を2026年10月12日から順次販売する。役割は分かれていて、イオンが全体企画と商品企画・販売、JALが商品企画への協力と大分県の魅力発信、ハマノ果香園が果汁・果皮の提供と原料面の協力、Beer the Firstが商品企画・開発と製造調整、三菱UFJ銀行が全体企画とプロジェクトの推進を担う。 配合は、仕込み量に対して果汁5%、果皮2%。果汁だけでなく果皮を入れることで、皮側に残る香りの成分を拾う構成に
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もみ殻から半導体材料向けの高純度シリカへ、産総研と開発を開始
もみ殻は、稲作で必ず出る。重量では玄米のおよそ2割にあたり、日本全体では年に数十万トンの規模になる。かさばるうえ腐りにくく、燃やしても灰が多い。堆肥や燻炭、家畜の敷料といった使い道はあるが、量に対して出口が足りない典型的な農業残渣である。 一方で、もみ殻には他の植物にない特徴がある。シリカ(二酸化ケイ素)を多く含むことである。稲は土中のケイ酸を吸い上げて茎や殻に蓄える性質があり、殻の灰分の大半がシリカになる。つまり、もみ殻は植物でありながらケイ素資源の側面を持つ。 ジカンテクノは、このもみ殻からシリカを製造する技術を手がけてきた。同社によれば、もみ殻由来シリカの品質では世界最高クラスを実現しているという。今回はさらに用途を上げ、産業技術総合研究所(産総研)の協力を得て、半導体材料向けの高品質シリカの開発を始めた。 半導体の材料として使うとなると、求められる純度の水準が一段変わる。不純物が微
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剪定で捨てられるいちじくの葉をビールに、宮城の醸造所が商品化
果樹では、実を育てるために葉や枝を落とす。いちじくも同じで、栽培の過程で葉が剪定されて出る。出荷されるのは果実だけなので、落とした葉には行き先がない。多くは廃棄されるか、畑にすき込まれて土に還るだけだった。量としてはまとまるが、市場が存在しない類の資源にあたる。 株式会社ファロが運営する醸造所Falò Brewing(宮城県亘理郡山元町)は、この葉をビールの原料にした。商品名は『Kaeru』で、2026年9月14日から順次リリースする。葉はおひさま村農園から調達している。 いちじくの葉には独特の香りがある。同社の説明では、シナモンやココナッツを思わせる青く甘い香りだという。ビールにおいてはホップやスパイスが香りを担うが、ここでは葉そのものが香りの素材として使われている。酵母由来のスパイシーでフルーティーな風味と組み合わせる構成をとった。 スタイルはInaka Beer(Fig Leaf S
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農産副産物を発酵でタンパク質に変えるMOA、380万ドルを調達し増産へ
農産物や食品を加工すれば必ず残りかすが出る。蒸留粕、作物残渣、搾りかす。栄養は残っているのに、種類も成分もばらばらで扱いにくい。微生物に食べさせて有用な素材に変える発想は古くからあるが、原料が変わるたびに適した菌株と条件を探し直さねばならず、そこに時間がかかってきた。 スペインのMOA Foodtechは、この探索を短縮する方法で事業を立てている。同社は「Albatross」と呼ぶAIツールを使い、菌株の開発期間を6か月から2週間未満へ短縮したとしている。原料として扱えるのは蒸留粕や作物残渣など150種類を超える副産物で、これらを炭素源と窒素源に使い、非遺伝子組換えの酵母で発酵させる。 製品は3つある。卵の代替として使える多機能な乳化剤MOA Q5、風味・食感・栄養を補うMOA Yeast、そしてペットフードや動物栄養向けのMOA Yeast FeGである。MOA Yeast FeGはすで
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植物廃材のリグニンを穏やかな条件で芳香族化合物へ、単原子触媒の作用点を特定
リグニンは木質や農業残渣に含まれる高分子で、廃棄バイオマスの最大35%を占める。芳香環を骨格に持つため、化学品の原料としては本来価値が高い。ただし構造が複雑で結合が強く、目的の化合物だけを取り出すには厳しい反応条件や大量の触媒が必要になり、その費用が実用化を阻んできた。 マンチェスター大学の研究グループが用いたのは単原子触媒である。窒素をドープした炭素材料の中にルテニウム原子を一つずつ分散させて埋め込む構造で、金属をまとめて使う従来の触媒に比べて必要量が大幅に少なくて済む。反応も比較的穏やかな条件で進み、強い薬品を使わない。 研究の核心は、どの原子配置が反応を担っているかを特定した点にある。ルテニウム原子が4つの窒素原子と結びついた「Ru-N4サイト」が酸素を活性化し、リグニンの炭素-酸素結合と炭素-炭素結合の切断を引き起こす。この対応関係が分かれば、触媒の設計を当てずっぽうではなく狙って
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キノコの廃菌床と柑橘の廃棄物をカブトムシの餌に、あいテレビとTOMUSHIが事業化へ
キノコ栽培で使い終えた菌床と、柑橘の加工や出荷で出る廃棄物は、どちらも量が読める有機物でありながら、処理費をかけて捨てられることが多い。愛媛県は柑橘の産地であり、この二つが地域内で継続的に発生する点に着目した事業である。 あいテレビと、昆虫による有機廃棄物の資源化に取り組むTOMUSHIは、これらをカブトムシの餌に充てる。県内の法人や農家から廃棄物を買い取る形をとるため、排出する側には処理費の代わりに売却先ができることになる。育てたカブトムシの販売で収益を確保しつつ、飼育を通じた廃棄物の削減と土壌改良、脱炭素への寄与をあわせてねらう構成である。 この取り組みは令和8年度愛媛県ゼロカーボン・ビジネスモデル創出事業に採択された。今年度は、ビジネスモデルの企画、実証事業とトライアルサービスの実施、効果検証までを事業期間内に行う。両社はその結果を踏まえ、来年度以降の本格的な実施に向けたビジネスモデ