導入・稼働事例
現場で動き出した設備と、その成果 — 24 記事
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使い終わった木製型枠を炭にしてコンクリートへ戻す、大林組が実験棟の外壁で19.3トン削減
コンクリートを打つには型枠が要る。合板で作る木製型枠は打設のたびに傷み、数回で使えなくなるため、現場では常に一定量が廃材として出ていく。大林組は2026年9月29日、この型枠を炭にしたうえで、コンクリートの材料として打ち込む技術を開発したと発表した。 使うのは同社のCO2固定吸収型コンクリート「クリーンクリートN」である。このコンクリートはもともと、炭酸カルシウムを混ぜてCO2を内部に閉じ込める設計になっている。今回はその役割の一部を、木製型枠から作ったバイオ炭、つまり木材を酸素の乏しい状態で焼いて炭素のまま固めたものに置き換えた。植物が吸ったCO2を燃やさずに炭の形で残し、建物の構造体に閉じ込める筋道である。 適用先は自社の実験棟「オープンラボ3」で、工場で成形して現場で取り付けるプレキャストのカーテンウォール、つまり建物の荷重を受け持たない外装パネルに使った。内訳はバイオ炭由来が9.0
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廃食用油からSAFを作るとナフサも出る、コスモ石油ら4社がそれを化学品とポリエチレンの原料に回す
廃食用油からSAFを作る工程では、目的物の航空燃料だけが出てくるわけではない。炭素数の少ない留分としてナフサが併産される。コスモ石油ら4社が始めたのは、この避けようのない副生物を捨てずに石油化学の原料に回す取り組みである。 分業はこうなっている。合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYがコスモ石油堺製油所内のSAF製造設備で廃食用油からSAFを作り、その工程で出るナフサを製造する。コスモ石油がそれを環境価値付きの原料として供給し、丸善石油化学が基礎化学品に変え、宇部丸善ポリエチレンがポリエチレンとして製品にする。原料から最終製品までを1本の低炭素サプライチェーンとして組む構成である。 受け渡しはISCC PLUS認証に基づくマスバランス方式で行う。既存の石油化学プラントに廃食用油由来のナフサだけを物理的に流し分けるのは現実的でないため、投入量に応じて製品の一部を「廃食用油由来」と帳簿
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使用済みの鉄道まくらぎを線路脇で破砕、韓国が移動式装置を実演
鉄道のまくらぎは、鉄筋の入ったコンクリートの塊である。交換すれば大量に出るが、線路は市街地から山間部まで細長く伸びているため、発生する場所が分散する。重い塊を処理施設まで運ぶ費用が、リサイクルの採算を押し下げてきた。 韓国鉄道技術研究院(KRRI)が実演したのは、この運搬をなくす方向の装置である。移動式のシステムで、破砕、鉄筋の分離、骨材の選別の3つを行う。掘削機に接続して線路の現場で使えるため、外部の施設まで運ぶ必要がない。発生した場所でかさを減らし、素材として分けたうえで持ち出す形になる。 実演は2026年5月13日、春川の金裕貞駅近くにあるまくらぎ保管場所で、鉄道関係者や利害関係者に向けて行われた。研究を率いたのは交通環境研究部のイ・ジェヨン部長らである。 出口も用意されている。回収した骨材は粒度別に選別したうえで、少量の結合材と混ぜて吸音ブロックにする。交通施設や建築物での使用を想
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使用済み車載電池から4金属、住友金属鉱山が愛媛で年1万トンの設備を竣工
電気自動車の普及に伴って、使用済みの車載電池が出てくる。中にはニッケル、コバルト、リチウムが入っており、いずれも供給が特定の国に偏る金属である。回収の技術自体は各社が持っているが、実験室や実証の規模と、商業的に成り立つ規模の間には隔たりがある。採算が合う量を安定して処理できるかどうかが問われる。 住友金属鉱山は、この設備を愛媛県に竣工した。東予工場(西条市)とニッケル工場(新居浜市)の2拠点で構成する。処理能力は電池セル換算で年間約1万トン。9月11日に東予工場で記念式典を開き、現在は試運転の段階にある。商業規模での稼働としては国内初とされる。 原料になるのは「ブラックマス」である。使用済み電池を無害化し、破砕・選別して得られる黒い粉状の濃縮物で、ニッケルやコバルト、リチウムがまとまって含まれる。電池をそのまま扱うと発火の危険があるため、いったんこの形にしてから湿式の工程に入れるのが一般的
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チョコの外皮カカオハスクの9割を牛舎の敷材へ、横浜市内で循環
カカオ豆は焙煎してから砕く。このときチョコレートの原料になるカカオニブと、外皮であるカカオハスクに分かれる。使うのはニブのほうで、ハスクは残る。量としては無視できないが、食品として売る先があるわけでもなく、行き先の定まらない副産物にあたる。 横浜のクラフトチョコレート専門店VANILLABEANSを運営するチョコレートデザインは、このカカオハスクの約90%を牛舎の敷材として使い始めた。同社で発生するカカオハスクは年間およそ8トンで、うち約7.2トンが対象になる。 運び先は栄牧場である。横浜市内で横濱ビーフを育てている農家で、同じ市内にあるため輸送の距離が短い。副産物は水分や嵩の関係で運搬費が効きやすく、距離の近さがそのまま成立条件になる部類の資源である。 敷材はそこで終わらない。牛糞を含んだ状態になった敷材を堆肥化し、市内の農家へ販売する予定だという。チョコレートの製造で出たものが畜産を経
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廃棄製品の磁石からレアアースを回収、トロント企業が米初工場を稼働
レアアース磁石は、電気自動車のモーター、ロボットのアクチュエーター、MRI、ハードディスクなどに入っている。ネオジムやジスプロシウムを含み、供給が特定の国に偏っていることから調達リスクが繰り返し議論されてきた。一方で、これらの磁石は製品の内部に少量ずつ組み込まれており、使用済みになっても取り出すこと自体に手間がかかる。都市鉱山の中でも回収が進みにくい部類にあたる。 カナダ・トロントのCyclic Materialsは、この磁石の回収を事業にしている。同社は米アリゾナ州メサに、米国では最初となる工場を開いた。投資額は2,000万ドル、延床面積は14万4,000平方フィートで、年間最大2万5,000トンのスクラップを処理する能力を持つ。 工程の中心にあるのはMagCycleと呼ぶ独自技術で、鋼材から磁石を機械的に分離する。化学的に溶かすのではなく物理的に分ける方式にあたる。ここで得られるのがM
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ごみ処理施設のCO2を合成メタンに、川崎重工らが郡山で一貫実証
自治体のごみ焼却施設は、地域のなかでCO2が一箇所に集まる数少ない場所である。排ガスの濃度も大気中より桁違いに高く、回収する側から見れば条件がよい。加えて公共施設なので長期の計画が立てやすい。CO2を資源として扱おうとするとき、清掃工場が候補に挙がるのはこうした理由による。 川崎重工業を代表実施者とする事業が、環境省の「令和8年度公共施設を主体とした地域での炭素循環事業モデル実証事業」に採択された。対象は郡山市の一般廃棄物処理施設、富久山クリーンセンターである。共同実施者はエア・ウォーター東日本、東部ガス、日東紡績で、これに郡山市が自治体として加わる。 事業の特徴は、排ガスからのCO2分離・回収から、合成メタンの利用までを一貫して扱う点にある。回収したCO2に水素を反応させればメタンができる。既存の都市ガス網や需要家の設備がそのまま使えるため、地域内で消費先まで含めた輪をつくれる。東部ガス
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新築現場で出るタイルカーペット端材を同じ製品に戻す仕組み、2社が構築
タイルカーペットは、足で踏む側の毛足(パイル層)と、床に置く側の裏打ち(バッキング層)を貼り合わせた構造をしている。素材が異なる層の積層品であるため、リサイクルの前にこれを剥がす必要があるとされてきた。手間がかかるうえ完全には分けきれず、結局は焼却や埋立に回るという流れになりやすい。 旭化成ホームズと東リは、この分離工程を挟まずに済ませる仕組みを構築した。東リの独自技術により、パイル層を含めたまま処理し、タイルカーペットのバッキング材の原料となるリサイクルチップに加工する。もとの製品と同じ用途に戻すため、水平リサイクルにあたる。 回収の側は旭化成ホームズが担う。広域認定制度を活用して新築工事現場から端材を集め、資源循環センターで分別・集約したうえで東リの工場へ送る。広域認定制度は、製造事業者などが自社製品の廃棄物を都道府県ごとの許可を取らずに広域で回収できるようにする仕組みで、全国に分散す
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モルト粕を魚の飼料にし養殖水でイチゴを育てる、糖度15度でケーキに
ビール醸造で出るモルト粕は、栄養が残っているのに水分が多く傷みやすい。飼料に向けるにしても、そのままでは運搬も保管も難しい。アグリ王と横浜ビールの取り組みは、この粕を乾燥・パウダー化したうえで魚の養殖飼料に用いるところから始まる。 飼料を与える相手は淡水魚のホンモロコである。ここで話は魚で終わらない。魚を飼えば排せつ物が出る。これを微生物が分解して植物の栄養に変え、その水でイチゴを育てる。植物が吸収して浄化した水は再び魚の水槽へ戻る。閉鎖型のアクアポニックスと呼ばれる仕組みで、水を捨てずに循環させながら魚と作物を同時に育てられる。 つまり経路は、ビールの粕から魚の飼料へ、魚の排せつ物から植物の栄養へ、浄化した水が魚へ戻る、という二重の輪になっている。ビール醸造という出発点と、イチゴの収穫という出口が、養殖を挟んでつながる構造である。 段階を追うと、2025年4月に実証実験を開始し、2026
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使い捨て電子たばこの発火と電池回収に設計から挑む、英CIWMが試行
使い捨ての電子たばこには小さなリチウム電池が入っている。ごみに混ざったまま収集車やごみ処理施設に入ると、圧縮された拍子に潰れて発火する。英国の廃棄物処理の現場では、この火災が実務上の負担として重くのしかかっている。中の電池はコバルトやリチウムを含む資源でもあるため、燃やしてしまえば二重の損失になる。 問題の起点は製品の設計にある。分解しにくく、電池を取り出しにくい構造で市場に出れば、回収の側でいくら工夫しても限界がある。英国の廃棄物管理の職能団体CIWM(Chartered Institution of Wastes Management)は、この順番を逆にたどる試行プログラムを実施した。処理の現場が抱える課題を、設計する側に持ち込む枠組みである。 CIWMが資金を出して主導し、URGE Collective、デザインカウンシル、WRAP、CEIが支援した。参加したのは15人のデザイナーで
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清酒のろ過に使った活性炭を子牛の飼料へ、白鶴酒造の循環モデルが受賞
清酒は仕込みのあと、色や雑味の成分を取るために活性炭でろ過する工程を通る。使い終わった活性炭は吸着した成分を抱えたまま残り、行き先が限られる。白鶴酒造の推定では、この処理後活性炭は全国で少なくとも年1,000トン発生する。 白鶴酒造(神戸市東灘区)は、これを牛の飼料に転用する取り組み「サケ炭(すみ)」を進めてきた。2022年に飼料としての開発に成功し、現在は子牛に給与している。この資源循環モデルが、一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)の第9回SXアワードで財務大臣賞を受賞した。 構造としては、酒蔵から出た副産物が畜産に渡り、そこからさらに農業へ回る形になっている。サケ炭を与えた牛の糞は、一部が堆肥化されたうえで白鶴ファーム(白鶴の農業法人)の酒米圃場に施用される。酒米は再び酒造りの原料になるため、出発点に戻る経路が組まれていることになる。 取り組みは1社では完結していない。兵
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使用済み端末の電池から取り出した資源で、新品と同等の性能をKDDIら6社が確認
使用済みリチウムイオン電池からレアメタルを取り出す技術は各所で開発されてきたが、回収した資源が新品の材料と同じ性能を出せるかどうかは別の問題である。純度や不純物の種類が電池の挙動を左右するため、そこが確認できなければ電池材料としては使えず、より要求の低い用途へ落とすことになる。 KDDIら6社が確認したのは、この一点である。再生資源でつくった電池材料が、市販の炭酸リチウムを使った通常の電池と同等の水準に達した。評価したのは、電気の通りやすさ、充電や放電を速く行ったときの耐性、そして繰り返し使ったときの劣化しにくさの3点である。 工程は役割ごとに分かれる。回収の入口はKDDIが担い、携帯電話やスマートフォンなどの使用済み端末を集める。リーテックリニューアブルエナジーソリューションズが低環境負荷のプラントで非焙焼処理を行い、高純度のブラックマスをつくる。そこからエマルションフローテクノロジーズ
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解体現場の窓ガラスを透明フロートガラスへ戻す、大林組とAGCが81トンで実証
建物を解体すると、大量の窓ガラスが出る。板ガラスは素材としては単純だが、サッシや接着材が付いたまま混合廃棄物として扱われることが多く、透明な板ガラスの原料に戻す経路は整っていなかった。行き先は埋め立てか、型板ガラスや網入りガラスといった品質要求の低い製品への再利用に限られてきた。 大林組とAGCが組んだのは、この行き先を変えるためである。役割は分かれており、大林組が解体工事を請け負って廃棄窓ガラスを供給し、AGCがそれをフロート板ガラスの原料へ再生する。回収から再生原料の供給までを一本につなぐ仕組みづくりもAGCが担う。回収したガラスは中間処理業者がカレットと呼ばれる再生原料に加工したうえで、AGCの鹿島工場へ入る。 対象としたのは三菱UFJ銀行本館の解体工事である。2025年2月に始まった工事から実施し、回収した廃棄窓ガラスは149トンにのぼった。このうち水平リサイクルに回したのは81ト
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閉山した炭鉱の酸性廃水からレアアース、米ウェストバージニアで年4トンを回収
閉山した炭鉱からは、鉱山を閉じたあとも酸性の坑廃水が出続ける。放置すれば河川を汚すため処理が必要になるが、費用だけがかかる負債として扱われてきた。アパラチア地方にはこうした鉱山が数多く残る。 ウェストバージニア大学のレアアース・イニシアチブが着目したのは、この廃水に重希土類が溶け込んでいる点である。鉱石を掘って砕く工程を経ずに、すでに液体として存在する状態から取り出せる。ウェストバージニア州マウントストームの実証拠点では、まず廃水を貯留池に集め、配管で処理施設へ送る。施設内では3つの槽を順に通し、汚染物質を除去しながらレアアースを濃縮した形で取り出す。処理を終えた水はほぼ青緑色になって放流される。 現在の生産量は年間およそ4トンのレアアース酸化物である。このうち約45%が重希土類にあたる。同大学によれば、規模を広げれば年間300トンの生産が可能で、テルビウムやジスプロシウムといった元素につ
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英チェシャーの廃棄物発電所が試運転に着手、2029年にCO2回収を併設へ
廃棄物発電は、埋め立てを減らしながら電力を得る手段として欧州で広く導入されてきた。ただし燃やす以上はCO2が出るため、近年は回収設備を併設できるかどうかが施設の評価を分けるようになっている。英イングランド北西部チェシャーで動き出したProtos Energy Recovery Facilityは、その併設を前提に設計された施設である。 事業者はEncyclisで、施設は廃棄物の初点火を終えて試運転の段階に入った。記事が公開された時点で、すでに2,500トンを超える残余廃棄物を処理している。本格的な稼働に入ると、リサイクルに回せない事業系および都市系の廃棄物を年間最大50万トン受け入れ、49.9MWのベースロード電力を供給する構成になる。 CO2の回収設備が動き出すのは2029年の予定である。回収量は年間およそ37万トンを見込み、パイプラインでリバプール湾へ送って地中に永久貯留する。貯留先は
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下水処理の余剰熱でウナギを陸上養殖、浜松のパイロット事業が成功
ウナギの陸上養殖は水温を保つ必要があり、加温にかかる燃料費が採算を左右する。一方、下水処理場では汚泥の処理工程で熱が発生し、その多くは使われないまま捨てられている。浜松市の西遠浄化センターで行われたパイロット事業は、この二つを直接つないだものである。 方式は「温水かけ流し式」と呼ぶ。閉鎖循環式のように水を浄化して回すのではなく、処理場の余剰熱で温めた水を流し続ける。一見すると水を大量に使う構成だが、浜松ウォーターシンフォニーは特許出願中の運転制御技術を導入し、換水率を2,400%から500%へ引き下げた。温水の消費量は従来の5分の1に収まる。 密度と効率の改善はさらに大きい。飼育密度は18%に達し、当初計画の6倍となった。結果として生産効率は当初計画の約30倍になり、種苗を除いたコストは従来のタンク養殖と比べておよそ15〜20%下がる見通しである。処理場の熱を再利用することによるCO2の削
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コンビニ店頭の衣料品回収ボックス、3か月で4.5トン 8割が子供服と女性服
家庭で不要になった衣類は、量としては多いのに回収の経路が限られてきた。自治体の拠点回収は開設日が限られ、店舗の回収ボックスは買い物のついでに寄れる場所とは限らない。コンビニエンスストアはその点で条件がそろっており、営業時間と店舗密度の両方を備えている。 ブックオフコーポレーションとファミリーマートは、この立地を回収拠点として使えるかを確かめる実証実験を進めてきた。店内に置く回収ボックスの名称は「R-LOOP」で、対象は衣料品と雑貨である。設置しているのは都内の30店舗で、実証の開始は2026年2月に発表された。 3か月間で集まった量は4.5トンに達した。内訳を見ると約8割が子供服や女性服などの衣類で、回収量が多い店舗では知育玩具や生活雑貨の割合も増える傾向がある。衣類以外の品目にも一定の需要があることを示す結果といえる。 集まった品物は仕分けを経たうえで、マレーシアやカザフスタンにあるブッ
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閉鎖したスキー場跡地に木質バイオマス発電所、片品村の未利用木材を燃料に
営業を終えたスキー場は、まとまった面積と既設の電源、そして車両が入れる道路を抱えたまま残る。用途が見つからなければ管理費だけがかかる土地でもある。群馬県片品村の旧ほたか牧場スキー場跡地は、この条件を木質バイオマス発電所の敷地として使う道を選んだ。 事業を担うのはスマートグリーンエネルギー片品で、日本駐車場開発グループで再生可能エネルギーを手がけるスマートグリーンエネルギーの傘下にある。2026年7月20日に安全祈願祭と竣工式を開き、設備の建設を終えた。同社は、スキー場跡地に小型木質バイオマス発電所を設置する例は日本で初めてだとしている。 燃料は地域で発生する未利用木材を木質チップに加工して調達する。片品村は面積の大半を山林が占めるため、間伐や伐採で出る木材の受け皿が村内にできることになる。発電した電力は主に村内の公共施設へ供給する計画で、燃料の調達先と電力の需要先の双方を地域内に置く構成を
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米インディアナの埋立地ガスを都市ガス品位へ、Waga Energyが8基目を稼働
埋立地からは、有機物の分解にともなってメタンを含むガスが出続ける。放っておけば温室効果ガスとして大気に出るため、多くの処分場では焼却処理して無害化している。これを燃料として使えれば価値が生まれるが、埋立地ガスは組成が安定せず、通常の精製設備では扱いにくいという壁があった。 Waga Energyが持つWAGABOXは、深冷分離によってこの問題に対処する技術である。ガスの組成が変動しても配管仕様まで精製できるため、事前処理を大がかりに組まなくても済む。同社はこの技術で、インディアナ州グリーンズバーグのDecatur Hills埋立地に設備を導入した。米国では8基目の稼働となる。 能力は、生ガス毎分1,000立方フィートの受け入れに対して年間約60GWh、単位を換えると203,000MMBtuのRNGを生産する規模である。できたガスは3kmの接続管を通じて地域の配給網へ直接注入する。接続管の費
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建設現場の廃プラをAIで分別、6社が大和ハウスの近畿の現場で実証中
建設現場の廃プラスチックは、養生材や包装材、配管材などが混ざり合って出る。素材の種類が判別しにくく汚れも付くため、選別の手間が再資源化の採算を圧迫してきた。今回の実証は、その選別工程に機械の目を入れる試みである。 現場ではAI分別サポートシステムが材質を判定し、作業者の分別を支援する。あわせてAIカメラが分別の状況を可視化し、どこで混入が起きているかを追えるようにする。集めた廃プラは再資源化の工程を経て、建材や建設副資材といった実用材に戻す。再生材を使ったアート作品のような、単価の高い用途も出口の候補に置いている。 6社は役割を分けて参画する。資源循環システムズが全体統括と事業設計、進行管理を担い、大栄環境が再資源化工程の設計と事業性の検討、三重中央開発が回収と再資源化および高付加価値製品の開発、八木熊がコンパウンド技術による材料化を受け持つ。BIPROGYはAI分別支援やデータ可視化、ト
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パナソニック エナジー、社員食堂の廃食用油を国内9拠点で回収しバス燃料へ
事業所の社員食堂から出る使用済みの食用油は、量としては目立たない。一拠点あたりで見れば年に数百リットルの規模で、処理費を払って引き取ってもらえば話は済む。ただし拠点をまとめれば、燃料として意味のある量になる。 パナソニック エナジーは、社員食堂を持つ国内の全9拠点で、この油の回収をそろえて始めた。対象は守口、住之江、和歌山、洲本、徳島、二色の浜の各工場と、貝塚、南淡、東浦の事業所である。各食堂で天ぷら油などの使用済み食用油を集め、京都市に本社を置くレボインターナショナルが回収と精製を担う。 精製された油はバイオディーゼル燃料になり、路線バスや船舶などの燃料として使われる。自社の中で循環させるのではなく、地域の交通や輸送へ流す構成をとっている点が特徴といえる。 同社は、9拠点を合わせた年間の回収量を約7,200リットルと見込む。これによる CO2 排出量の削減効果は年間約19トンと算定してい
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東ソーが周南の自社事業所に74MWのバイオマス発電所、石炭火力1基を廃止
化学メーカーは製造工程で大量の蒸気と電力を使うため、自社で発電設備を持つ例が多い。その多くは石炭火力で、設備の更新時期が排出量を減らす機会になる。東ソーの南陽事業所で起きたのはその入れ替えである。 新設したバイオマス発電所は出力74MWで、ボイラー1基と蒸気タービンなどからなる。2025年9月に完工し、約半年の調整期間を経て2026年4月に本運転へ入った。これに合わせて、老朽化していた自家用石炭火力発電所1基を廃止している。 燃料の選択肢を広く取った点がこの設備の特徴といえる。輸入木質ペレットのようないわゆるホワイトペレットに加え、建築廃材を砕いた木質チップ、さらに古紙と廃プラスチックを原料とする固形燃料RPFも受け入れられる。燃料市場の価格変動や調達難に対して幅を持たせる構成である。 CO2の削減量として示されている年間約50万トンは、将来バイオマスのみを燃やす専焼運転へ移行した場合の見
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建設現場の防炎シートを同じ製品へ再生、鹿島・竹中・萩原工業が実証開始
建設現場を覆う防炎シートは、消耗品として定期的に交換される。使用後は廃プラスチックとして処理されるが、燃やして熱を回収するサーマルリサイクルに回る割合が高い。同じ製品に戻す水平リサイクルが成立すれば、材料としての価値を保ったまま循環させられる。 これを妨げてきたのが、シートに含まれる防炎剤である。難燃性を持たせるための添加剤が、再生材の品質を確保するうえで障害になっていた。萩原工業は、ブルーシートのリサイクルで蓄積してきた特殊洗浄と再生ペレット化の技術を発展させ、この問題に対応したとしている。 実証は3社の役割を分けて進める。鹿島建設と竹中工務店が自社の建設現場で防炎シートを使用し、使い終えたものを回収する。萩原工業がそれを受け取ってリサイクル処理と再製品化を行い、新たな防炎シートに戻す。できあがった製品を鹿島と竹中工務店が再び購入して現場で使う。使用から再使用までを一巡させて、供給網とし
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建設現場の廃プラを油化、鹿島・竹中など6社が都内6現場で回収実証
建設現場からは、養生シートや包装材などさまざまな廃プラスチックが出る。種類が混ざり汚れも付着するため、素材ごとに分けて再生する方式では対応しにくく、多くが焼却や埋め立てに回ってきた。 今回の実証は、こうした建設系廃プラに油化によるケミカルリサイクルを適用できるかを確かめるものである。環境省の令和7年度プラスチック資源循環に関する先進的社会実装モデル形成支援事業として、リファインバースグループ、鹿島建設、竹中工務店、日本通運、あおぞら、三菱ケミカルの6社が参画した。東京都内の新築工事現場6か所を対象に廃プラを回収し、静脈系のサプライチェーンを構築したうえで、環境面と経済面の評価を行っている。 回収量は55トンで、このうちケミカルリサイクルが可能と判定されたのは35%だった。選別や前処理の技術で対応することにより、この割合は最大50%まで引き上げられるという。現状の処理方法と比較したCO2削減