導入・稼働事例 ヴェオリア・ジャパン

下水処理の余剰熱でウナギを陸上養殖、浜松のパイロット事業が成功

浜松ウォーターシンフォニーが、下水汚泥の処理工程で生じる余剰熱を使った「温水かけ流し式陸上養鰻」のパイロット事業に成功したと発表した。舞台は静岡県浜松市の西遠浄化センターで、下水処理熱を利用したウナギ養殖としては日本初となる。特許出願中の運転制御技術により、温水の消費を従来の5分の1に抑えながら6倍の高密度飼育を実現し、生産効率は当初計画の約30倍に達した。

ウナギの陸上養殖は水温を保つ必要があり、加温にかかる燃料費が採算を左右する。一方、下水処理場では汚泥の処理工程で熱が発生し、その多くは使われないまま捨てられている。浜松市の西遠浄化センターで行われたパイロット事業は、この二つを直接つないだものである。

方式は「温水かけ流し式」と呼ぶ。閉鎖循環式のように水を浄化して回すのではなく、処理場の余剰熱で温めた水を流し続ける。一見すると水を大量に使う構成だが、浜松ウォーターシンフォニーは特許出願中の運転制御技術を導入し、換水率を2,400%から500%へ引き下げた。温水の消費量は従来の5分の1に収まる。

密度と効率の改善はさらに大きい。飼育密度は18%に達し、当初計画の6倍となった。結果として生産効率は当初計画の約30倍になり、種苗を除いたコストは従来のタンク養殖と比べておよそ15〜20%下がる見通しである。処理場の熱を再利用することによるCO2の削減量は年間約3,500トンと見込む。

同社は2027年3月までにFS調査として試験結果の分析と評価、設備計画、コスト積算を進め、関係者の合意形成を経て実規模の実証試験へ移る計画である。長期的には年間約90トンの生産を目標に置く。これは浜松市内の平均的な養鰻家1軒分に相当する規模になる。

出典 ヴェオリア・ジャパン
日本初、下水処理の余剰熱を活用した「温水かけ流し式陸上養鰻」パイロット事業成功
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主体浜松ウォーターシンフォニー株式会社(企業)
情報の種類プレスリリース
地域 日本
公開日 2026年8月 のアーカイブ