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海外メディア・研究機関の発表を日本語で要約しています。 50 記事 / GB・US・KR・CA・DE・CH・IT・ES・BE・EC・SG・MA・IN・CN。
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解体コンクリートを製鋼用の電気炉でセメントに戻す、英Reclinkerが1,000万ポンドを調達
セメントが出すCO2は、世界全体のおよそ7%にあたる。厄介なのは、その大半が燃料の話に収まらない点にある。原料の石灰石を焼くと、熱とは無関係に石灰石そのものからCO2が抜けていく。クリンカーと呼ばれるセメントの主成分を作る工程では、排出の53%がこの反応に由来し、35%が化石燃料の熱に由来するとされる。燃料を替えても半分以上が残る構造になっている。 英ウェールズ・カーディフの Reclinker は、この工程自体を回避する方法を採った。解体で出たコンクリートからセメント分を取り出し、鉄スクラップを溶かすために各地の製鋼所がすでに持っている電気炉へ投入する。炉の中でクリンカーに戻るため、専用のキルンも、採掘した石灰石も、化石燃料の熱も要らない。原料はすでに一度焼かれた材料なので、石灰石から出るはずのCO2もそこにはない。同社は排出量が従来のセメントに比べてただちに約50%減り、規模を広げれば
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廃棄物の受け渡しを全件デジタルで記録、英イングランドとウェールズで1.2万事業者に義務化
廃棄物が適正に処理されたかどうかは、出した側と受け取った側の記録を突き合わせれば分かる。書面でやりとりしているうちは、その照合に手間がかかり、抜け落ちた分は見つからないまま残る。イングランドとウェールズで2026年10月1日に始まった「Digital Waste Tracking」は、この照合を機械にさせるための制度である。 初めの対象は、許可を受けて廃棄物を受け入れている施設1万2,000か所になる。これらの施設は「Report Receipt of Waste」という新しい窓口から、運んできた業者の情報、廃棄物の分類コード、そして処理の結果を登録することが義務づけられる。従来の記録方法は置き換えられ、やりとりのたびに記録を残す形に変わる。 規制当局である環境庁(Environment Agency)が見るのは、個々の記録そのものより、記録どうしの食い違いである。収集されたと報告された量
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捨てられる衣類を道路の穴に詰める、英メードストンが公園で5か所の試験
繊維廃棄物の使い道は、繊維に戻す方向で考えられることが多い。古着として売る、ほぐして糸に戻す、ウエスにする。英イングランド南東部ケント州のメードストン自治区議会が始めた試験は、そこから外れて道路に向かっている。 議会は、英国の素材メーカー RECOOL が開発した低炭素の補修材を使い、公園内にできた穴をふさぐ試験を始めた。道路の穴は英語でポットホールと呼ばれ、雨水が入って凍結と融解を繰り返すことで広がっていく。補修の手順は、まず廃棄された繊維から作った材料を穴に詰め、その上に専用の表層材をかけるというものである。 試験の場所は公道ではない。議会が所有するモート公園で2か所、ペネンデン・ヒースで3か所の計5か所を選んだ。人が歩き、天候にさらされる条件は本物の路面と変わらないが、交通量と責任の重さは公道より小さい。耐久性と環境面での利点を従来の補修材と比べる作業を、これから数か月かけて続ける。
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料金原資で投じた2,080万ドルのうち1件が閉鎖、米ガス会社のRNG事業が抱えた原料リスク
未利用資源からエネルギーを作る事業は、原料が別の産業の副産物である以上、その産業の都合に左右される。米オレゴン州のガス会社 NW Natural の再生可能天然ガス(RNG)事業は、その構造的な弱点が表に出た例である。 同社は Tyson Foods の牛肉加工工場2か所でメタン発酵の設備に投資してきた。ネブラスカ州レキシントンに830万ドル、同州ダコタシティに1,250万ドル、合わせて2,080万ドルである。このうちレキシントンの施設が、牛肉業界の変動を理由に閉鎖されることになった。発酵槽の性能や運転の問題ではなく、原料を出す側の工場が閉じるという事情である。NW Natural は停止した事業にかかった費用について、料金原資での回収を申請している。 もう一方の WM との事業も進んでいない。ワシントン州イーストウェナッチーの埋立地でガスをRNGにする計画について、WM は NW Nat
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軟包装フィルムの引き取り手を仲介でつなぐ、米の食品ブランド連合が初の4社と契約
レジ袋や詰め替えパウチのような軟包装フィルムは、選別施設で集めても引き取り手が見つからず行き先を失いやすい。米国の消費財ブランドが立ち上げた USFFI が取っている手は、自ら処理設備を持つのではなく、集める側と処理する側を契約でつなぐ仲介である。 今回の契約先は4社で、役割が二手に分かれている。EFS Plastics と Merlin Plastics はフィルムの再生処理を担う業者、GreenWaste と Valemi は選別施設(MRF)の運営者である。GreenWaste の施設はサンノゼにある。USFFI はブローカーのように振る舞い、カリフォルニアの MRF が集めたフィルムを米国とカナダの再生業者へ回す。これまでに動かした量は300万ポンド(約1,360トン)を超え、月あたり最大8ロードのフィルムに対応するという。 USFFI は食品およびペットフードの企業が主導して20
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コーヒーポッド回収、英Co-opが30店舗の試行から200店舗超へ 10か月で8トン
英国の生活協同組合Co-opが、店頭での使用済みコーヒーポッド回収を200店舗超に広げる。展開先はイングランド南西部とサウスウェールズで、回収拠点を供給するのはポッドリサイクル事業のPodbackである。 きっかけは2025年11月に始めた試行だった。環境負荷を下げる手法を試すために設けられた「サステナビリティ・ショーケース店舗」30店に回収拠点を置いたところ、8トンのポッドが持ち込まれた。個数にすると50万個を超える。1店舗あたりに均せば約270kg、1万7千個ほどが集まった計算になる。試行の結果を受け、Co-opはこの取り組みを恒久的なものとして拡大する判断をした。 回収されるのはPodback加盟ブランドが販売するプラスチック製およびアルミ製の飲料ポッドに限られる。集まったポッドは英国内の再処理業者へ運ばれ、樹脂とアルミはそれぞれ素材として回収される。中身として残るコーヒーかすは別に
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廃棄メタンを3Dプリント担体で化学品に、液相反応器の10倍超の性能
埋立地や下水処理場からはメタンが出る。温室効果はCO2の数十倍で、集めて燃やすか、発電に使うのが一般的な扱いになる。ただし燃やせばそれで終わりで、炭素としての価値は残らない。微生物にメタンを食べさせて化学品に変える道もあるが、ここには物理的な壁がある。メタンは水に溶けにくい。 従来の方式では、タンクに液体を張って微生物を浮かべ、そこへガスを吹き込んで撹拌する。溶けにくい気体を無理やり液に溶かすため、撹拌に電力を食う。溶けた分しか反応に使えないので効率も上がらない。 米ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)のファン・チエン氏らの研究グループは、この前提を外した。3Dプリントで格子状の担体をつくり、その薄い壁の中にヒドロゲルとともに微生物を保持する。ガスは液に溶かすのではなく、担体を通り抜けて流れる。微生物は壁の中にいるので、ガスとの接触面が構造としてつくられる。 結果として、従来の液相シ
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英小売3社と慈善団体が繊維の循環で連携、再利用できない衣類を原料に
衣類の回収は、慈善団体が古くから担ってきた。集めた服のうち状態のよいものは中古として売れるが、そうでないものが必ず残る。破れ、しみ、伸びきったもの。これらは中古市場に乗らず、ウエスにするか、輸出するか、最後は焼却や埋立に向かう。繊維から繊維へ戻すリサイクルの技術は出てきているが、その設備が求めるのは素材が揃って不純物の少ない原料で、雑多な古着をそのまま投げ込めるわけではない。 英国で立ち上がった共同プロジェクト「The Circuit」は、この間を埋めにいく。使用後の繊維を回収して選別し、既存および新興の繊維リサイクル施設が使える原料へと前処理する。参加するのは小売のNew Look、マークス&スペンサー(M&S)、セインズベリーの3社と、慈善団体オックスファム、そして繊維循環の基盤を手がけるCircle-8 Textile Ecosystemsである。 役割は分かれている。オックスファム
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北米の使用済み携帯は3〜5割が回収されず、2040年に22億ドル分の鉱物
携帯電話には、コバルト、リチウム、希土類元素といった重要鉱物が少量ずつ入っている。1台あたりの量はわずかでも、台数が桁違いに多い。北米では2040年までに、米国で20億台、メキシコで4億1,000万台、カナダで1億8,000万台が使用済みになる見込みだという。 エレン・マッカーサー財団が公表した報告書「Missing Signal: Unlocking a Circular Economy for Mobile Phones in North America」は、この流れのどこで価値が失われているかを追った。北米環境協力委員会(CEC)の支援を受けている。 報告書の指摘で目を引くのは、二次利用そのものは機能しているという点である。最初の使用を終えた携帯のうち50〜70%はすでに再利用市場に入っている。中古として次の使い手に渡る経路は、ある程度でき上がっている。 問題はその先だった。30〜5
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使用済みの鉄道まくらぎを線路脇で破砕、韓国が移動式装置を実演
鉄道のまくらぎは、鉄筋の入ったコンクリートの塊である。交換すれば大量に出るが、線路は市街地から山間部まで細長く伸びているため、発生する場所が分散する。重い塊を処理施設まで運ぶ費用が、リサイクルの採算を押し下げてきた。 韓国鉄道技術研究院(KRRI)が実演したのは、この運搬をなくす方向の装置である。移動式のシステムで、破砕、鉄筋の分離、骨材の選別の3つを行う。掘削機に接続して線路の現場で使えるため、外部の施設まで運ぶ必要がない。発生した場所でかさを減らし、素材として分けたうえで持ち出す形になる。 実演は2026年5月13日、春川の金裕貞駅近くにあるまくらぎ保管場所で、鉄道関係者や利害関係者に向けて行われた。研究を率いたのは交通環境研究部のイ・ジェヨン部長らである。 出口も用意されている。回収した骨材は粒度別に選別したうえで、少量の結合材と混ぜて吸音ブロックにする。交通施設や建築物での使用を想
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デポジットもアプリも無しのリユースカップ、英ブリストルで1年間試行
使い捨てカップをリユースカップに替える仕組みは各地で試されてきたが、たいていは利用者に何かを要求する。デポジットを預けさせるか、アプリを入れて登録させるか、その両方か。返却率を保つための担保だが、同時にそこが利用の障壁にもなる。店頭で列に並んでいるときに、アプリの起動を求められれば多くの人は諦める。 英ブリストルで始まった試行は、この担保を外した。利用者がすることは、飲み物を受け取って飲み、終わったら紫色の回収ボックスに返すだけである。運営に加わるEcosuretyのリチャード・マリオット氏は「デポジットもアプリも摩擦もない」と述べている。 成立させているのは場所の条件である。会場はUWEブリストルのフレンチェイ・キャンパスで、参加店舗はコスタコーヒー、サブウェイ、学生自治会バーの3か所。利用者は大半が学生と職員で、毎日同じ敷地に戻ってくる。キャンパス内に回収ボックスを80か所置けば、返す
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廃棄アイスクリームから脂肪を95%回収、遠心分離だけで採算が合う
アイスクリームの工場では、作った量のすべてが製品になるわけではない。品質が基準に届かない分、設備を洗浄するときに流れる分、アレルゲンの混入を防ぐために切り替え時に捨てる分がある。合わせると原料のおよそ5%が廃棄物になる。乳脂肪と糖と乳固形分の塊なので、栄養としては豊富なまま捨てられている。 米ペンシルベニア州立大学農学部の研究グループは、ここから脂肪を取り出す方法を比べた。試したのは酵素で分解する方法(プロテオリシス)と、pHを動かして分離させる方法である。乳製品から脂肪を分けるには、タンパク質が作る乳化の構造を壊す必要があるため、どちらも理屈としては妥当な選択にあたる。 ところが最も効果が高かったのは、何も処理せず遠心分離にかけるだけの対照区だった。脂肪の約95%を回収し、しかも純度は元の廃棄物より上がっていた。手を加えるほうがよいという前提が外れた形になる。 現場にとっては都合がよい結
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食品廃棄物のメタン発酵5施設を買収、北米19拠点体制へ
食品廃棄物のメタン発酵は、施設を1か所つくれば成り立つ事業ではない。廃棄物を安定して集める契約と、できた再生可能天然ガス(RNG)を売る先の両方が要る。どちらも相手のある話で、拠点が少ないうちは交渉力が弱い。規模を集めることが事業の条件になりやすい分野である。 米Vanguard Renewablesが、Generate Upcycleの北米の有機物リサイクル事業を買収する。対象はオンタリオ州とニューヨーク州にあるメタン発酵施設5か所。処理能力は推定56万5,000トン、RNGの生産量は年間11億立方フィートにあたる。取引は2026年10月1日に完了する見込みである。 買収後のVanguardは合計19施設を運営し、さらに10か所を開発中という状態になる。同社のマイク・オラフリンCEOは、これによって顧客により多くの回収経路を提供でき、埋立からの転換という機会に必要な規模と統合が得られると
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解体コンクリートの再生骨材で坑廃水を中和、石灰石を上回る場面も
閉山した鉱山からは、長く水が出続ける。採掘で硫黄を含む岩石が空気と水に触れると硫酸ができ、それが鉄やアルミニウム、マンガンを溶かし出す。坑廃水と呼ばれるこの水は強い酸性で、流れ込んだ川の生き物を減らす。ペンシルベニア州では5,000マイルを超える河川が汚染に直面している。処理には石灰石を使ってpHを上げる方法が一般的だが、採掘が終わったあとも延々と続くため、費用が積み上がる。 米ペンシルベニア州立大学のナサニエル・ワーナー准教授と、同校出身でジュニアータ大学のアリソン・フェンスケ氏らの研究グループが試したのは、この石灰石を解体コンクリートの再生骨材(RCA)で置き換える案である。コンクリートはセメント由来のアルカリ分を含むため、水に入れればpHを上げる働きをする。 試験の結果、RCAは酸性度の低減が最も大きく、石灰石を上回る場面もあった。RCA自身からも微量の金属が溶け出したが、その量は石
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米下院が廃棄物3法案を可決、リチウムイオン電池を18か月内に指定へ
米国の廃棄物規制では、有害廃棄物のうち一部が「ユニバーサル廃棄物」という区分に置かれている。電池や蛍光灯、農薬のように、広く出回っていて危険性は相対的に低いものを対象とし、収集や保管の手続きを緩めることで回収そのものを進めやすくする仕組みである。リチウムイオン電池をここに入れるかどうかは、回収網が整うかどうかを左右する論点になってきた。 米下院はこのほど、廃棄物に関する3つの法案を可決した。 1つ目のBattery Recycling for America's Competitive Economy Act(HR 9615)が、そのリチウムイオン電池を扱う。アイオワ州選出のマリアネット・ミラー=ミークス議員が提出したもので、EPAに対し18か月以内にリチウムイオン電池をユニバーサル廃棄物へ分類するよう求める。あわせて、受け入れ先の施設がリサイクル拠点で電池を保管することを認め、許認可にか
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分解できないとされた車・建材向け樹脂を溶かす、繊維も無傷で回収
ポリジシクロペンタジエン(pDCPD)は、車両の外装部品や建材に使われる樹脂である。丈夫で衝撃に強く、繊維で補強して構造材としても使う。その丈夫さが処理の段では裏目に出る。この材料は長く存在してきたが、熱力学的に安定しすぎていて分解できない、というのが通説だった。 結果として使用済みの製品は焼却に回る。焼却には多くのエネルギーが要り、有害な副生成物が出る。さらに、中に入っている炭素繊維やガラス繊維も熱で劣化する。繊維は製造にエネルギーを要する高価な材料なので、これが失われる損失も小さくない。 米テキサス大学オースティン校のザック・ペイジ准教授と大学院生のケルディ・メイソン氏、サンディア国立研究所の研究グループが報告したのは、この樹脂を溶かして戻す手法である。環境負荷の低い溶媒とルテニウムを含む触媒の溶液に製品を入れ、撹拌する。それだけで分解が進む。 要する時間は製品の大きさ次第で、数時間か
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リユース容器Loopの日本事業が終了、5,000万ドルで得た3つの原則
Loopは、ブランドと共同開発したリユース容器を使う仕組みである。利用者は容器にデポジットを払い、使い終わったら返却してデポジットを受け取る。戻った容器は洗浄して再び中身を詰める。使い捨て包装を減らす手段として国際的に注目され、日本にも入った。 そのLoopを運営する米テラサイクルのトム・ザッキーCEOが来日し、約5,000万ドル(約80億円)を投じた経験を語った。挙げた原則は3つある。第一に、業務プロセスを使い捨て製品と同等の水準までシンプルに保つこと。第二に、すべての関係者にとって使い捨て包装と同等以上の販売実績と採算性を実現すること。第三に、システムや関係者に追加的な制約を課さないこと。 いずれも「使い捨てと比べて不利にならない」という一点に集約される。実際につまずいたのはそこだった。ブランド側から見ると、リユース向けに容器を設計し直す必要があり、製造工程も変え、場合によっては新しい
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水を使わず廃プラを建材に、MIT発の企業が1,800kg支える梁を3Dプリント
プラスチックの機械的なリサイクルでは、まず洗う。容器には中身の残りや汚れが付いており、そのまま溶かすと品質が落ちるためである。この洗浄工程は水と、その後の排水処理を必要とする。水が乏しい地域では、この一点がリサイクルを成り立たせない理由になる。 米マサチューセッツ工科大学(MIT)発の企業Atlasが取った道は、洗浄を前提から外すことだった。使い捨てプラスチックを粉砕して溶かし、米国製のガラス繊維と融合させる。そのうえで大型の3Dプリントシステムに送り、部材として出力する。共同創業者でMITの研究員でもあるA.J.ペレス氏は、水へのアクセスに関係なく、どの国でもプラスチックに手を打てるようになると述べている。 ガラス繊維を混ぜる点が効いている。再生プラスチックは元の樹脂より物性が落ちるが、繊維で補強すれば構造材として使える強度が出る。汚れの混入が多少あっても、繊維が支える設計なら許容できる
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埋立地の浸出水に250物質の99.9%除去案、NY州に事業者が反発
埋立地には雨水が浸み込み、廃棄物の層を通って底に溜まる。これが浸出水で、通り道にあったものを溶かし込んで出てくる。多くの埋立地では集めて下水処理施設に送っているが、下水処理はもともとPFASのような難分解性の物質を除く設計になっていない。結果として、埋立地に閉じ込めたはずのものが処理場を経由して環境に戻る経路が残る。 米ニューヨーク州環境保全局(DEC)はこの経路を断つ規則を提案した。浸出水について、PFASや1,4-ジオキサンを含む250を超える汚染物質を99.9%除去することを求める内容である。埋立事業者に浸出水の処理を明確に義務づける州規則としては全米で初めてになる。 対象は稼働中の一般廃棄物埋立地25か所と、建設解体廃棄物埋立地7か所。規則が発効してから1年以内に処理計画を策定することが求められ、下水処理施設の側は4年の移行期間を経て浸出水の受け入れを終える。処理の責任を埋立地側に
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食品接触包装への再生材義務、ニュージャージー州が2029年末へ延期
再生材の使用義務は、需要をつくることで回収と再生の市場を立ち上げる政策手段である。ただし食品に接触する包装は事情が違う。口に入るものに触れる以上、再生材にも食品用の安全性が求められ、回収した樹脂を選別して洗うだけでは足りない。技術も供給量も、他の用途とは別の話になる。 米ニュージャージー州環境保護局は、この食品接触包装への再生材(PCR)使用義務の適用を延期した。当初の期限は2027年1月18日で、新しい期限は2029年12月31日である。同州の2022年の法律は全米で最も広範な再生材含有義務とされ、プラスチック飲料容器に15%(以降段階的に引き上げ)、ガラス容器に25%以上、紙とプラスチックの持ち帰り用袋に20%以上を求めている。食品接触包装については、もともと5年間の適用除外が設けられており、州は法律に基づく権限でこの除外を延長した形になる。 理由として州が挙げたのは二点である。食品に
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PFAS廃棄物に電気パルス、フッ素の99.9%超を回収してフッ化銀に
PFAS(有機フッ素化合物)は分解されにくい性質から「永遠の化学物質」と呼ばれ、各国で規制の対象になっている。処理の議論はもっぱら「どう壊すか」に向かうが、別の見方もできる。PFAS が分解されにくいのは炭素とフッ素の結合が強いからで、裏を返せばフッ素という有用な元素がそこに集まっているということでもある。 米ライス大学のジェームズ・トゥアー教授らの研究グループが報告したのは、この見方に沿った手法である。壊すだけでなく、含まれるフッ素を使える形で取り出す。 方法は短い電気パルスを流して、材料を数百度まで急速に加熱するというものである。同研究室が手がけてきたフラッシュ加熱の系列にあたる。ここで生じたフッ化物を銀と反応させ、フッ化銀として回収する。報告によれば、PFAS中のフッ化物の99.9%超を取り出し、そのうち90%をフッ化銀として集めることができた。 回収物に価値がある点がこの手法の要点
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廃棄製品の磁石からレアアースを回収、トロント企業が米初工場を稼働
レアアース磁石は、電気自動車のモーター、ロボットのアクチュエーター、MRI、ハードディスクなどに入っている。ネオジムやジスプロシウムを含み、供給が特定の国に偏っていることから調達リスクが繰り返し議論されてきた。一方で、これらの磁石は製品の内部に少量ずつ組み込まれており、使用済みになっても取り出すこと自体に手間がかかる。都市鉱山の中でも回収が進みにくい部類にあたる。 カナダ・トロントのCyclic Materialsは、この磁石の回収を事業にしている。同社は米アリゾナ州メサに、米国では最初となる工場を開いた。投資額は2,000万ドル、延床面積は14万4,000平方フィートで、年間最大2万5,000トンのスクラップを処理する能力を持つ。 工程の中心にあるのはMagCycleと呼ぶ独自技術で、鋼材から磁石を機械的に分離する。化学的に溶かすのではなく物理的に分ける方式にあたる。ここで得られるのがM
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近赤外線で見えなかった黒色プラを中赤外線で識別、粗破砕の段階で選別
プラスチックの光学選別は近赤外線(NIR)を当てて、跳ね返ってくる光のスペクトルから樹脂の種類を読む。この方法には長らく穴があった。黒色のプラスチックが判別できない。着色に使われるカーボンブラックが可視光と近赤外線の大半を吸収してしまうため、機械の目に何も返らない。 黒は家電の筐体、自動車部品、パレットなど工業製品で広く使われる色である。選別できないものは混合の廃プラとして低い用途に回るか、燃やされる。分別の技術が進んでも、この一群だけが取り残されてきた。 独Sesotecが開発した「VARISORT+ CARBON BLACK」は、当てる光の波長を変えることでこの穴を埋めにいく。使うのは中波長赤外線(MWIR)で、近赤外線より波長の長い領域にあたる。カーボンブラックを含む樹脂でも材料固有のスペクトルが得られるため、そこから種類を判定する。解析には同社が蓄積してきたスペクトル解析の知見とA
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ごみピットを画像認識で監視、スイス企業が430万ユーロを調達
ごみ焼却発電の施設には、収集車が降ろした廃棄物をためるピットがある。ここからクレーンで炉に投入するのだが、中身は制御できない。家庭や事業所から来たものがそのまま積まれるため、リチウム電池やスプレー缶のような発火の危険があるものも混じる。燃えやすいものと燃えにくいものの偏りも出る。炉の運転を安定させるには、この山の中身を把握して混ぜ方を調整する必要があり、従来はクレーン運転員の経験に頼ってきた。 スイスのJaipur Roboticsは、ここに画像認識を持ち込んでいる。2024年設立、本社はルガーノ近郊のマンノ。ごみ焼却発電のほか、セメントやバイオマスの施設も対象にする。システムは廃棄物の山を見て危険物を検知し、混合の具合を最適化し、クレーンの自動運転を支える。 学習に使ったのは、欧州のごみ焼却発電施設から集めた5,000万枚を超えるラベル付き画像である。ごみは形も色も定まらないため、判別に
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英国の家庭に眠る未使用端末4.6億台、O2が再利用網に300万ポンド
使わなくなった携帯電話やノートPCは、捨てられるより先に引き出しにしまわれる。壊れているわけではないので捨てにくく、かといって売る手間もかけない。この状態のまま眠っている機器が、英国の家庭と事業所には4億6,000万台あるとされる。うち2億6,700万台は再利用または修理が可能な携帯電話・タブレット・ノートPCで、全体のおよそ6割にあたる。 同じ国に、スマートフォンやタブレット、ノートPCを使えない住民が150万人いる。使える機器が引き出しの中にあり、必要とする人がそれを持たない。この落差を埋めようとする取り組みが今回の対象である。 英通信会社Virgin Media O2は、Tech Rehome Network Fundに300万ポンドを投じる。使われていない機器を回収し、再生し、再配布する地域の取り組みに資金を配る仕組みで、応募できるのは自治体、慈善団体、地域団体である。第1回として
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ワシントンDCが集合住宅向けの生ごみ回収を拡大、施錠式の共用ボックスで
生ごみの分別回収は、戸建てなら各戸に容器を配れば済む。集合住宅では事情が変わる。共用の置き場に容器を出せば、分別しない住民が混ぜてしまい、内容物の質が落ちる。臭いや虫の苦情も出る。参加したい住民がいても、建物の管理側が引き受けないと始まらない。集合住宅の比率が高い都市ほど、この層が手つかずで残る。 米ワシントンD.C.の公共事業局(DPW)廃棄物削減室がとっているのは、戸別ではなく街なかに投入場所を置く方式である。「スマートビン」と呼ばれる施錠式の容器で、登録した住民が暗証番号を入力して開ける。24時間いつでも使え、近くのビンは地図から探せる。市は2026年秋に20基を追加する。現在は市内に31基ある。 施錠には二つの役割がある。誰でも開けられる容器にすれば一般ごみが放り込まれるが、登録者に限れば内容物の質を保ちやすい。同時に、登録という手続きを踏んだ住民だけが使うため、分別の意識も揃う。
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イタリアが一部の食品包装に堆肥化可能素材を義務化、罰則は2030年から
EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR)は、2030年までにすべての包装をリサイクル可能な設計にすることを求めている。ただしこの「リサイクル可能」という要件には、加盟国が「堆肥化可能」を代替として認めうる余地が残されている。生ごみと一緒に回収してコンポスト化する仕組みが整っている国では、そちらの経路のほうが理にかなう場合があるためである。 イタリアはこの余地を使う側に回った。同国は8月8日、一部の包装材に生分解性かつ堆肥化可能な素材の使用を義務付ける政令を施行した。PPWRの一部適用が始まる8月12日の直前という時期になる。 義務の対象は4つの区分に分かれる。第一に、1.5キログラム未満の生鮮青果物の包装。第二に、ホテル・レストランやケータリングでの施設内飲食向けの食品・飲料包装。第三に、同じ業種で使われるソースやコーヒークリーム、砂糖などの調味料個包装。第四に、宿泊施設が提供するアメニティ
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超音波と水の微小液滴でリグニンを有用分子に、触媒も加熱も使わず20分
木材からパルプを取り出すとき、繊維をつなぎとめていたリグニンは邪魔者として分離される。クラフト法で出るこのクラフトリグニンは、パルプ・製紙の副産物として年5000万トンを超える量が生じる。多くは工場のボイラー燃料として燃やされる。分子としては芳香環を豊富に含み、化学品の原料になりうる素性を持つが、構造が複雑で不揃いなため、狙った分子に変えるのが難しい。 米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のホアキン・ロドリゲス=ロペス教授と大学院生のスプリヤ・ダス氏らの研究グループは、このリグニンを酸化還元活性のある低分子に変える手法を報告した。生成物は「SEMILL-A」と名付けられている。 使うのは、油と水を超音波で乳化させた微小液滴である。液滴の界面では活性酸素種が生じ、これがリグニンを切断する働きをする。外部から触媒を加える必要がなく、加熱も要らない。実際に必要な材料は油、水、リグニン、酸の4つ
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使い捨て電子たばこの発火と電池回収に設計から挑む、英CIWMが試行
使い捨ての電子たばこには小さなリチウム電池が入っている。ごみに混ざったまま収集車やごみ処理施設に入ると、圧縮された拍子に潰れて発火する。英国の廃棄物処理の現場では、この火災が実務上の負担として重くのしかかっている。中の電池はコバルトやリチウムを含む資源でもあるため、燃やしてしまえば二重の損失になる。 問題の起点は製品の設計にある。分解しにくく、電池を取り出しにくい構造で市場に出れば、回収の側でいくら工夫しても限界がある。英国の廃棄物管理の職能団体CIWM(Chartered Institution of Wastes Management)は、この順番を逆にたどる試行プログラムを実施した。処理の現場が抱える課題を、設計する側に持ち込む枠組みである。 CIWMが資金を出して主導し、URGE Collective、デザインカウンシル、WRAP、CEIが支援した。参加したのは15人のデザイナーで
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農産副産物を発酵でタンパク質に変えるMOA、380万ドルを調達し増産へ
農産物や食品を加工すれば必ず残りかすが出る。蒸留粕、作物残渣、搾りかす。栄養は残っているのに、種類も成分もばらばらで扱いにくい。微生物に食べさせて有用な素材に変える発想は古くからあるが、原料が変わるたびに適した菌株と条件を探し直さねばならず、そこに時間がかかってきた。 スペインのMOA Foodtechは、この探索を短縮する方法で事業を立てている。同社は「Albatross」と呼ぶAIツールを使い、菌株の開発期間を6か月から2週間未満へ短縮したとしている。原料として扱えるのは蒸留粕や作物残渣など150種類を超える副産物で、これらを炭素源と窒素源に使い、非遺伝子組換えの酵母で発酵させる。 製品は3つある。卵の代替として使える多機能な乳化剤MOA Q5、風味・食感・栄養を補うMOA Yeast、そしてペットフードや動物栄養向けのMOA Yeast FeGである。MOA Yeast FeGはすで
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英国、ケミカルリサイクル材の課税算入に認証マスバランスを要件化
ケミカルリサイクルは、廃プラスチックを分子の段階まで分解してから樹脂に戻す方法である。機械的なリサイクルと違って汚れや混合物に強い一方で、制度上やっかいな性質がある。工程の途中で廃棄物由来の分子と化石由来の分子が混ざってしまい、出てきた樹脂のどこが再生材なのかを物理的に区別できない。 そこで使われるのがマスバランス方式である。投入した廃棄物の量に応じて、生産物の一部を「再生材」として帳簿上割り当てる。ただし割り当ての計算方法によって、同じ工程から名乗れる再生材の量が変わる。制度がどの方法を認めるかが、そのまま事業の採算に効く。 英歳入関税庁(HMRC)は、プラスチック包装税におけるこの扱いを定めた。同税は再生材含有率が30%に満たない包装部材に対し、1トンあたり228.82ポンドを課すものである。2027年4月1日以降、化学的に再生したプラスチックがこの30%基準に算入できるのは、認証を受
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リサイクルが難しいPVCをエンジンオイルの基油に、70℃・3時間で変換
ポリ塩化ビニル(PVC)は配管や建材、床材に広く使われている一方で、リサイクルの対象としては扱いにくい部類に入る。分子に塩素が組み込まれているため、単純に加熱すると塩化水素が出る。加えて、可塑剤や安定剤といった添加剤が製造方法ごとに違い、集めても中身が揃わない。結果として、相当量が埋め立てに回ってきた。 米バージニア工科大学のグオリャン・リュウ教授らの研究グループは、このPVCを潤滑油の原料に変える手法を報告した。狙う生成物はポリアルファオレフィン(PAO)である。エンジンオイルをはじめとする高性能潤滑油の基油に使われる合成油で、鉱油系より温度による粘度変化が小さい。 手順は比較的単純である。PVCを溶媒に入れ、塩化アルミニウムとアルファオレフィンを加えたうえで、158°F(70℃)で3時間加熱する。その後、溶媒から粘度の高い油分を取り出す。塩化アルミニウムはフリーデル・クラフツ反応などで
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難燃剤入りEV用複合材をリサイクル可能に、韓国KRICTが添加剤の9割超を除去
電気自動車の部材には軽さと難燃性の両方が求められる。バッテリー周りの部品には燃え広がりにくさが要るし、車体が重くなれば航続距離が落ちる。この二つを満たすために繊維強化複合材に難燃剤を混ぜたものが使われてきたが、処理の段になると困る。熱硬化性の複合材は一度固まると加熱しても溶けず、埋め立てるか燃やすかしかない。 韓国化学研究院(KRICT)のキム・ジンチョル博士、チョン・ジウン博士、チン・ヨンジェ博士らの研究グループは、この構造を組み替えた。使ったのは高密度ポリエチレン(HDPE)の繊維とフィルムを積み重ねる自己強化型複合材である。繊維も母材も同じ樹脂なので、原理的には全体を溶かして再生できる。 問題は、同じ樹脂どうしだと層の接着が弱いことと、難燃剤が偏りやすいことだった。研究グループは低分子量のポリオレフィン系添加剤を加えることで、この二つに同時に対処している。添加剤は繊維とフィルムの界面
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EUの包装規則が適用開始、2030年までに全包装をリサイクル可能な設計へ
EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR、規則(EU)2025/40)が、2026年8月12日から適用を始めた。2025年2月11日に発効しており、そこから1年半の準備期間を置いての適用開始である。 制度上の変化としてまず大きいのは、指令から規則に切り替わったことである。これまでの包装・包装廃棄物指令は、加盟国がそれぞれ国内法をつくって内容を反映させる形だった。国ごとに解釈や水準がずれ、域内で異なるルールが並立する状態が生まれる。規則はそうした手続きを挟まず、EU全域で直接適用される。域内に輸出する側から見れば、相手国ごとに仕様を分ける必要が減るということでもある。 内容の中心は、包装を設計の段階から縛る点にある。2030年までに、EU市場に出るすべての包装をリサイクル可能な設計にすることが求められる。同じ2030年から、プラスチック包装には種類ごとに再生材含有率の下限がかかる。素材の組成を示
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解体コンクリートの再生骨材、2割までの置換なら構造用の強度を保てると確認
コンクリートの体積の大部分は骨材が占める。建物を壊せば大量のコンクリート塊が出るため、これを砕いて骨材に戻せれば資源としては筋がよい。ただし再生骨材は元のセメント分が付着していて吸水しやすく、強度や耐久性が落ちるとされてきた。どこまでなら置き換えられるのかが、実務上の焦点になる。 ESPOLとサリー大学の研究グループは、試験済みのコンクリート供試体を破砕して再生骨材をつくり、天然の粗骨材と置き換える配合を試した。使ったのは再生コンクリート骨材(RCA)と、他の建材が混ざった混合再生骨材(MRA)の2種類である。置換率は10%、20%、30%の3水準を設けた。 結果は配合の強度帯によって分かれた。通常のコンクリートでは、10〜20%の置換で圧縮強度が維持されるか、わずかに向上した。高強度コンクリートでは10〜20%で軽微な低下にとどまったが、30%まで上げると大きな強度低下が生じた。混合再生
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埋立地ガスをメタノールに変える米新興、7年間の引取契約と4.5億ドルの支援を確保
埋立地から出るガスは、発電に使うか、精製して都市ガス品位の再生可能天然ガス(RNG)にするのが一般的な出口である。ただしどちらも設備の規模がある程度必要で、小さな処分場では採算に乗りにくい。液体のメタノールに変えられれば、輸送も貯蔵も扱いやすくなる。 2021年設立のEmvolonは、マサチューセッツ工科大学から生まれた企業である。同社が使うのは改造した自動車用エンジンで、メタン濃度の高いガスをメタノールへ転換する。装置がモジュール式であるため短期間で設置でき、小規模な埋立地でも成立しやすいとしている。原料は埋立地ガスに限らず、メタン発酵設備から出るガスも対象になる。 今回結んだのは、商社のFreepoint Commoditiesとの引取契約である。期間は7年間で、年間最大30万トンの燃料生産を対象とする。Freepointは主たる買い手として物流を引き受け、最低価格を保証する立場に立つ
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米エネルギー省の5億ドル助成に電池リサイクル2社、ブラックマス輸出禁止と同時期
使用済みのリチウムイオン電池は、破砕・選別して「ブラックマス」と呼ばれる粉状の中間物にしたうえで、そこからニッケルやコバルト、リチウムを取り出す。これまで米国にはブラックマスを精製する能力が限られており、多くが海外へ輸出されてきた。 米エネルギー省が公表した交付先には、この工程を国内に置こうとする企業が並ぶ。原資は超党派インフラ投資雇用法にもとづく電池製造・リサイクル助成プログラムで、今回の総額は5億ドルである。 規模の大きい2社の内容は具体的である。Princeton NuEnergyには最大5,000万ドルを充て、ジョージア州コマースに設ける閉ループ型の工場で、電池製造の工程で出るスクラップの正極材からニッケルを回収して再生する。同社によれば、この1億1,000万ドル規模の設備を使うと、新品の材料を用いる場合に比べて電池の製造コストを約45%下げられるという。Nth Cycleには最大
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植物廃材のリグニンを穏やかな条件で芳香族化合物へ、単原子触媒の作用点を特定
リグニンは木質や農業残渣に含まれる高分子で、廃棄バイオマスの最大35%を占める。芳香環を骨格に持つため、化学品の原料としては本来価値が高い。ただし構造が複雑で結合が強く、目的の化合物だけを取り出すには厳しい反応条件や大量の触媒が必要になり、その費用が実用化を阻んできた。 マンチェスター大学の研究グループが用いたのは単原子触媒である。窒素をドープした炭素材料の中にルテニウム原子を一つずつ分散させて埋め込む構造で、金属をまとめて使う従来の触媒に比べて必要量が大幅に少なくて済む。反応も比較的穏やかな条件で進み、強い薬品を使わない。 研究の核心は、どの原子配置が反応を担っているかを特定した点にある。ルテニウム原子が4つの窒素原子と結びついた「Ru-N4サイト」が酸素を活性化し、リグニンの炭素-酸素結合と炭素-炭素結合の切断を引き起こす。この対応関係が分かれば、触媒の設計を当てずっぽうではなく狙って
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航空機の炭素繊維廃材をエアロゲルに、シンガポール国立大が断熱・吸音材へ転用
炭素繊維とエポキシ樹脂を組み合わせた複合材は、航空機の機体や風力発電のブレード、自動車部品、船舶に使われている。強度と軽さを両立する一方、樹脂が硬化して固まっているため繊維だけを取り出すのが難しく、退役した機体やブレードから出る廃材の処理先が課題として残ってきた。 シンガポール国立大学機械工学科のDuong Hai Minh准教授らの研究グループが取った方法は、繊維を元の形で回収することを目指さない点に特徴がある。廃材を機械的に処理して細かい粉末と短い繊維の断片が混ざった状態にし、カルボキシメチルセルロースを結合剤として加えたうえで凍結乾燥する。こうして多孔質のエアロゲル構造をつくる。 できあがった材料は複数の性質を備える。熱伝導率が低いため軽量構造物の断熱材として使え、吸音性もあることから騒音対策の材料になりうる。さらに疎水処理を施すと油を吸収するようになり、油流出事故の処理や油水分離へ
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閉山した炭鉱の酸性廃水からレアアース、米ウェストバージニアで年4トンを回収
閉山した炭鉱からは、鉱山を閉じたあとも酸性の坑廃水が出続ける。放置すれば河川を汚すため処理が必要になるが、費用だけがかかる負債として扱われてきた。アパラチア地方にはこうした鉱山が数多く残る。 ウェストバージニア大学のレアアース・イニシアチブが着目したのは、この廃水に重希土類が溶け込んでいる点である。鉱石を掘って砕く工程を経ずに、すでに液体として存在する状態から取り出せる。ウェストバージニア州マウントストームの実証拠点では、まず廃水を貯留池に集め、配管で処理施設へ送る。施設内では3つの槽を順に通し、汚染物質を除去しながらレアアースを濃縮した形で取り出す。処理を終えた水はほぼ青緑色になって放流される。 現在の生産量は年間およそ4トンのレアアース酸化物である。このうち約45%が重希土類にあたる。同大学によれば、規模を広げれば年間300トンの生産が可能で、テルビウムやジスプロシウムといった元素につ
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EUが新車への再生プラ使用を義務化、2032年15%・2036年25%の規則が発効
自動車に使われるプラスチックは、部材ごとに樹脂の種類が異なり、塗装や金属との接合も多いため、廃車から回収して同じ用途へ戻すのが難しい。再生材の需要が生まれなければ回収の採算も立たず、供給と需要の双方が動かないまま推移してきた。EUの新しい規則は、需要側に義務を課すことでこの膠着を解こうとするものである。 規則の番号は2026/1738で、自動車の設計に関する循環性の要件と、使用済み自動車の管理を一本にまとめている。発効は2026年8月13日。これまでの枠組みだった2000年のELV指令と2005年の3R型式認証指令を置き換える。 中心となるのが再生プラスチックの使用義務である。新車に使うプラスチックのうち、2032年までに15%、2036年までに25%を再生材とすることを求める。鉄とアルミニウムについても、欧州委員会が別途目標を定めたうえで2033年から適用する想定を示している。素材別に段
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英チェシャーの廃棄物発電所が試運転に着手、2029年にCO2回収を併設へ
廃棄物発電は、埋め立てを減らしながら電力を得る手段として欧州で広く導入されてきた。ただし燃やす以上はCO2が出るため、近年は回収設備を併設できるかどうかが施設の評価を分けるようになっている。英イングランド北西部チェシャーで動き出したProtos Energy Recovery Facilityは、その併設を前提に設計された施設である。 事業者はEncyclisで、施設は廃棄物の初点火を終えて試運転の段階に入った。記事が公開された時点で、すでに2,500トンを超える残余廃棄物を処理している。本格的な稼働に入ると、リサイクルに回せない事業系および都市系の廃棄物を年間最大50万トン受け入れ、49.9MWのベースロード電力を供給する構成になる。 CO2の回収設備が動き出すのは2029年の予定である。回収量は年間およそ37万トンを見込み、パイプラインでリバプール湾へ送って地中に永久貯留する。貯留先は
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米インディアナの埋立地ガスを都市ガス品位へ、Waga Energyが8基目を稼働
埋立地からは、有機物の分解にともなってメタンを含むガスが出続ける。放っておけば温室効果ガスとして大気に出るため、多くの処分場では焼却処理して無害化している。これを燃料として使えれば価値が生まれるが、埋立地ガスは組成が安定せず、通常の精製設備では扱いにくいという壁があった。 Waga Energyが持つWAGABOXは、深冷分離によってこの問題に対処する技術である。ガスの組成が変動しても配管仕様まで精製できるため、事前処理を大がかりに組まなくても済む。同社はこの技術で、インディアナ州グリーンズバーグのDecatur Hills埋立地に設備を導入した。米国では8基目の稼働となる。 能力は、生ガス毎分1,000立方フィートの受け入れに対して年間約60GWh、単位を換えると203,000MMBtuのRNGを生産する規模である。できたガスは3kmの接続管を通じて地域の配給網へ直接注入する。接続管の費
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カサブランカの廃棄物発電、Kanadevia Inovaと伊藤忠らが事業権契約に調印
都市ごみを燃やして発電する事業は、廃棄物処理と電力供給の 両方を担うため、自治体との長期契約を前提に組み立てられる。モロッコ最大の都市カサブランカで、その契約が結ばれた。 調印したのは、スイスのKanadevia Inovaを中心とする企業連合である。Kanadevia Inovaが設計、建設、運転を引き受けたうえで出資の一部も担い、モロッコのNarevaが主導的な投資家として加わる。日本からは伊藤忠商事が、英国子会社のI-Environment Investments Ltdを通じて出資する。建設工事はモロッコのSomagecが受け持つ。契約相手はカサブランカ市で、市長のNabila Rmili氏が代表して2026年8月3日に調印した。 発電した電力の販売先も同時に固めている。国営の電力水道公社ONEEと、カサブランカ・セタット地域の配電会社SRM Casablanca-Settatとの
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アルミ切粉や廃部品から金属フォームへ、独フラウンホーファーが再生経路を開発
アルミの金属フォームは、内部に多数の気孔を持つ多孔質材料である。軽さの割に剛性が高く、衝撃を吸収する性質があるため、自動車の構造部材や機械の制振部品に使われる。ただし製造には粒径のそろった粉末状の原料が必要で、その原料をどこから得るかがコストを左右してきた。 フラウンホーファー工作機械・成形技術研究所の金属フォームグループは、この原料を新品の粉末ではなく廃材から得る経路を組み立てた。対象は、切削加工で出るアルミ切粉、工程内で生じるスクラップ、そして使用を終えた材料である。使用済み材料には箔やコイル、自動車のホイール材が含まれ、回収したアルミ発泡材そのものも原料に戻せるとしている。 処理は多段の機械工程からなる。切断、破砕、粉砕、ふるい分けを重ねて、発泡に適した粒径に整える。研究グループはこれと並行して、素材をいったん完全に溶かし直すことなく既存の構造を保ったまま再生する固相リサイクルの手法
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米エネルギー省、鉱山廃棄物からの重要鉱物回収に9件・1億6200万ドルを選定
鉱石から金属を取り出したあとに残る尾鉱は、長らく処分の対象だった。しかし含まれる微量の金属の価値が上がれば、廃棄物は資源になる。米エネルギー省が選んだ9件の事業は、まさにこの前提の転換を実証しようとするものである。 対象となる鉱物は、スカンジウム、銅、アンチモン、そして希土類元素である。原料は稼働中の鉱山から出る廃棄物、古い尾鉱の堆積、放棄された銅鉱山、濃度の薄い鉱山廃水、さらにアルミ関連施設から出る副産物まで幅がある。単一の技術ではなく、原料の性状ごとに異なる手法を並行して試す構成といえる。 事業は成熟度によって二つに分かれる。実験室やベンチ規模にとどまる技術を試作機の実証まで進めるものと、すでにパイロット規模で動いている技術を商業化直前の実証へ引き上げるものである。前者にはAnactisis、Still Bright、Nusano、SiTrationが名を連ね、後者にはThompson
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電子廃棄物からの金回収、電気で制御する新分子で薬剤使用を最大100分の1に
電子廃棄物や鉱山廃水、工業廃液から有価金属を取り出す工程では、通常、大量の化学薬剤が必要になる。広く使われる溶媒抽出法では、金属を捕まえるための薬剤に加えて酸化還元反応を起こすための薬剤も投入するため、処理後には薬剤由来の廃液が残る。 イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のXiao Su教授らは、この薬剤依存を減らすため、3つの機能を1つに統合した分子を設計した。金属イオンを選択的に結合する部位、永続的な電荷、そして有機相に溶ける性質である。分子自体が電解質として振る舞うため、酸化還元反応を薬剤ではなく電流で直接制御できる。研究グループは、この仕組みによって薬剤の消費量が1桁から2桁下がると説明している。 実証は電子廃棄物の浸出液からの金回収で行われ、成果は学術誌ACS Energy Lettersに掲載された。ただし現時点では実験室での実証にとどまり、工業規模での利用にはスケールアップが
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英ベッドフォード区、週次の生ごみ回収3か月で1418トンをメタン発酵へ
イングランド中部のベッドフォード区は、2026年3月末に各戸を対象とした週次の生ごみ回収を始めた。開始から3か月間で集まった生ごみは1418トンで、区議会はこれを埋め立て処分から転換した量として公表している。6月単月の回収量は516トンだった。 集めた生ごみは、地域のBiogen社が運営するメタン発酵施設に運ばれる。発酵で得たガスから作った電力は英国の送電網に供給され、残る消化液は栄養分を含む肥料として周辺の農場で使われる。区議会は、この処理経路によってCO2換算で86.8トンの排出を削減したと算定している。 回収対象には、家庭での堆肥化に適さない調理済み食品や肉、乳製品が含まれる。住民に対しては、清潔なパンやシリアルの袋か生分解性の内袋を使い、黒いごみ袋は避けるよう求めている。運用面では猛暑の時期に回収の遅れが生じ、作業員が翌営業日に巡回して対応する事態も起きた。区議会のNicola G
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インド、繊維廃棄物のリサイクルを促す「Tex-Eco」を連邦予算に計上
インドは世界有数の繊維生産国であり、製造の各工程で出る端材と、消費後に捨てられる衣料品の双方が大量に発生する。こうした繊維廃棄物を製造の川上へ戻す枠組みとして、2026-27年度の連邦予算に盛り込まれたのがTex-Eco Initiativeである。 繊維省が下院で示した説明によると、この施策は繊維廃棄物の管理、リサイクル、付加価値化に関わる技術を支援する。想定される出口は、再生繊維のほか、新素材や持続可能な包装材、廃棄された繊維から作る高付加価値の製品である。実施にあたっては研究機関、繊維研究協会、Centres of Excellence、産業界、スタートアップと連携する形をとる。 前提となる実態把握も進んでいる。繊維省は「Mapping of Textile Waste Value Chain in India」と題した調査を実施し、製造由来の廃棄物と消費後の廃棄物の双方について発生
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製紙の副産物リグニンを農業資材に、中国の研究チームが用途と課題を整理
リグニンは、パルプを製造する際に大量に生じる副産物である。木質から繊維を取り出す工程で分離されるが、用途が限られるため燃焼して熱源にするか、そのまま処分される割合が高い。今回の総説は、この物質を農業の現場で使う研究がどこまで進んだのかを、応用先ごとに整理したものである。 研究グループが着目するのは、リグニンが持つフェノール性と脂肪族の水酸基、芳香族の骨格、そして抗酸化性や紫外線遮蔽、抗菌性といった機能である。分解の速さを設計で調整できる点も、農業資材としては扱いやすい性質にあたる。整理された用途は、養分の流出を抑える徐放性肥料の被膜、保水性や金属の捕捉を担うヒドロゲル状の土壌改良材、農薬を包み込んで条件に応じて放出する仕組み、そして紫外線を遮り土中で分解するマルチフィルムや種子コーティングの4分野である。 一方で、実用化の条件は厳しいと整理されている。リグニンは由来する原料によって組成が大