海外
海外メディア・研究機関の発表を日本語で要約しています。 9 記事 / GB・US・DE・IN・CN・MA。
-
英チェシャーの廃棄物発電所が試運転に着手、2029年にCO2回収を併設へ
英イングランド北西部チェシャーで、Encyclisが手がける廃棄物発電施設Protos Energy Recovery Facilityが廃棄物の初点火に至り、試運転の段階へ入った。記事の時点で2,500トンを超える残余廃棄物を処理している。本格稼働後はリサイクルに回せない事業系・都市系の廃棄物を年間最大50万トン処理し、49.9MWのベースロード電力を供給する。2029年にはCO2回収設備を併設し、英国初の脱炭素型の廃棄物発電施設になるとしている。
-
米インディアナの埋立地ガスを都市ガス品位へ、Waga Energyが8基目を稼働
フランスのWaga Energyが、米インディアナ州グリーンズバーグのDecatur Hills埋立地で、埋立地ガスから都市ガス品位の再生可能天然ガス(RNG)を製造する設備を稼働させた。同社にとって米国で8基目にあたる。生ガス毎分1,000立方フィートから年間およそ60GWh(203,000MMBtu)のRNGを生産し、3kmの接続管で地域のガス配給網へ直接注入する。化石天然ガスの代替として、年間約15,800トンのCO2換算排出を回避する見込みとしている。
-
アルミ切粉や廃部品から金属フォームへ、独フラウンホーファーが再生経路を開発
ドイツのフラウンホーファー工作機械・成形技術研究所(Fraunhofer IWU)が、アルミの切粉や工程内スクラップ、使用済み部品を原料にして金属フォーム(アルミ発泡材)をつくる経路を開発した。切断、破砕、粉砕、ふるい分けという多段の機械処理で粒径をそろえ、発泡工程に投入できる粉末状の原料に変える。あわせて、いったん溶かし直すことなく素材の構造を保ったまま再生する固相リサイクルの手法も開発している。
-
米エネルギー省、鉱山廃棄物からの重要鉱物回収に9件・1億6200万ドルを選定
米エネルギー省(DOE)が、鉱山廃棄物や産業由来の原料から重要鉱物を回収する9件の事業を選定し、総額1億6,200万ドルの資金提供の対象とした。狙う鉱物はスカンジウム、銅、アンチモン、希土類元素で、原料には鉱山の尾鉱(テーリングス)、廃鉱山、産業施設から出る廃棄物流が含まれる。実験室・ベンチ規模の技術を試作段階へ、すでにパイロット規模にある技術を商業化前の実証へ進めることを目的としている。
-
電子廃棄物からの金回収、電気で制御する新分子で薬剤使用を最大100分の1に
イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究グループが、電子廃棄物から金を回収する際に使う化学薬剤を大幅に削減できる新しい分子を設計した。金属イオンを選択的に捕まえる能力、電荷、有機相への溶解性を1つの分子に持たせることで、従来は薬剤で起こしていた酸化還元反応を電流で直接制御できる。薬剤の消費量は従来法の10分の1から100分の1に減る。現時点では実験室での実証段階で、研究グループは工業規模への拡大を目指している。
-
英ベッドフォード区、週次の生ごみ回収3か月で1418トンをメタン発酵へ
英イングランド中部のベッドフォード区議会が、2026年3月末に開始した各戸週次の生ごみ回収について、最初の3か月で1418トンを埋め立てから転換したと発表した。回収した生ごみは地域のBiogen社の施設でメタン発酵処理され、得られた電力は送電網へ、消化液は周辺農家向けの肥料になる。区議会はこの経路によってCO2換算で86.8トンの排出を削減したと算定している。家庭での堆肥化に向かない調理済み食品や肉、乳製品も回収対象としている。
-
インド、繊維廃棄物のリサイクルを促す「Tex-Eco」を連邦予算に計上
インド繊維省が、繊維廃棄物のリサイクルと再生繊維の開発を促す「Tex-Eco Initiative」の内容を明らかにした。2026-27年度の連邦予算に盛り込まれた施策で、繊維くずから再生繊維や新素材、持続可能な包装材といった付加価値の高い製品を生み出す技術を支援する。研究機関や繊維研究協会、産業界、スタートアップと連携して進める方針で、繊維相政務官のPabitra Margherita氏が下院(Lok Sabha)で説明した。
-
製紙の副産物リグニンを農業資材に、中国の研究チームが用途と課題を整理
中国農業大学のHongliang Wang氏らの研究グループが、製紙工程の副産物であるリグニンを農業資材として使う研究の到達点を整理した総説を、学術誌Carbon Researchに発表した。リグニンは天然の芳香族高分子として最も存在量が多く、抗酸化性、紫外線の遮蔽、抗菌性、分解速度を調整できる性質を併せ持つ。ただし現状の知見の多くは実験室と温室の条件で得られたもので、圃場での長期的なデータは不足していると指摘している。
-
カサブランカの廃棄物発電、Kanadevia Inovaと伊藤忠らが事業権契約に調印
スイスのKanadevia Inovaを中心とする企業連合が、モロッコ・カサブランカ市とメディウナ地区の廃棄物発電事業について事業権(コンセッション)契約に調印した。連合はモロッコのNareva、日本の伊藤忠商事、施工を担うモロッコのSomagecで構成する。あわせて国営の電力水道公社ONEEおよび配電会社SRM Casablanca-Settatと電力購入契約も結んだ。調印は2026年8月3日だが、建設資金の調達はこの時点で確定していない。