#副産物・端材
8 記事
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廃食用油からSAFを作るとナフサも出る、コスモ石油ら4社がそれを化学品とポリエチレンの原料に回す
廃食用油からSAFを作る工程では、目的物の航空燃料だけが出てくるわけではない。炭素数の少ない留分としてナフサが併産される。コスモ石油ら4社が始めたのは、この避けようのない副生物を捨てずに石油化学の原料に回す取り組みである。 分業はこうなっている。合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYがコスモ石油堺製油所内のSAF製造設備で廃食用油からSAFを作り、その工程で出るナフサを製造する。コスモ石油がそれを環境価値付きの原料として供給し、丸善石油化学が基礎化学品に変え、宇部丸善ポリエチレンがポリエチレンとして製品にする。原料から最終製品までを1本の低炭素サプライチェーンとして組む構成である。 受け渡しはISCC PLUS認証に基づくマスバランス方式で行う。既存の石油化学プラントに廃食用油由来のナフサだけを物理的に流し分けるのは現実的でないため、投入量に応じて製品の一部を「廃食用油由来」と帳簿
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超音波と水の微小液滴でリグニンを有用分子に、触媒も加熱も使わず20分
木材からパルプを取り出すとき、繊維をつなぎとめていたリグニンは邪魔者として分離される。クラフト法で出るこのクラフトリグニンは、パルプ・製紙の副産物として年5000万トンを超える量が生じる。多くは工場のボイラー燃料として燃やされる。分子としては芳香環を豊富に含み、化学品の原料になりうる素性を持つが、構造が複雑で不揃いなため、狙った分子に変えるのが難しい。 米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のホアキン・ロドリゲス=ロペス教授と大学院生のスプリヤ・ダス氏らの研究グループは、このリグニンを酸化還元活性のある低分子に変える手法を報告した。生成物は「SEMILL-A」と名付けられている。 使うのは、油と水を超音波で乳化させた微小液滴である。液滴の界面では活性酸素種が生じ、これがリグニンを切断する働きをする。外部から触媒を加える必要がなく、加熱も要らない。実際に必要な材料は油、水、リグニン、酸の4つ
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発酵工場の排水から窒素を回収、産総研らが溶存酸素を絞る運転条件を見いだす
排水に含まれる窒素は、これまで「取り除くもの」として扱われてきた。活性汚泥を使う一般的な処理では、微生物の働きで窒素化合物を段階的に分解し、最終的に窒素ガスとして大気へ逃がす。この過程には空気を送り込む曝気が欠かせず、処理場の電力消費の大きな部分を占めてきた。 産業技術総合研究所の籾内健吾氏らの研究グループが着目したのは、この分解を途中で止められないかという点である。キリンホールディングス、東京農工大学、京都大学と共同で進めた研究では、活性汚泥を低い溶存酸素と低いpHの条件下に置いた。すると汚泥中の微生物群の構成が変化し、窒素を除去する経路ではなく回収する経路へ傾く。分解はアンモニウムイオンの段階で止まり、窒素ガスまで進まない。 対象としたのは、発酵産業から出る低濃度の窒素化合物を含む排水である。研究グループはこの運転条件を「微好気活性汚泥法」と呼んでいる。曝気を抑えられるぶん処理に要する
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帝人が自己修復する熱硬化性CFRPを開発、薬液で樹脂を分解して再生も可能に
炭素繊維に熱硬化性樹脂を染み込ませたCFRPは、軽くて強いという性質から航空機や自動車、スポーツ用品に広く使われてきた。ただし熱硬化性の樹脂は一度固まると溶けない。加熱しても流動しないため再成形ができず、使用後の材料は焼却や埋め立てに回る割合が高かった。 帝人が開発した材料は、この前提を変えるものである。所定の温度で短時間加熱すると、損傷した樹脂層が修復される。傷や割れが入った部材をそのまま使い続けられれば、交換の頻度が下がり、廃棄物の発生自体が減ることになる。 使用後の扱いも二通り用意されている。ひとつは再成形で、成形後も所定の温度域では流動性を示すため、圧縮成形などによってもう一度部材にできる。もうひとつは化学的な分離で、特定の薬液に浸すと樹脂を分解できる。従来の熱硬化性CFRPから炭素繊維を取り出すには、400度を超える高温炉で長時間かけて樹脂を燃焼分解する必要があった。薬液による分
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航空機の炭素繊維廃材をエアロゲルに、シンガポール国立大が断熱・吸音材へ転用
炭素繊維とエポキシ樹脂を組み合わせた複合材は、航空機の機体や風力発電のブレード、自動車部品、船舶に使われている。強度と軽さを両立する一方、樹脂が硬化して固まっているため繊維だけを取り出すのが難しく、退役した機体やブレードから出る廃材の処理先が課題として残ってきた。 シンガポール国立大学機械工学科のDuong Hai Minh准教授らの研究グループが取った方法は、繊維を元の形で回収することを目指さない点に特徴がある。廃材を機械的に処理して細かい粉末と短い繊維の断片が混ざった状態にし、カルボキシメチルセルロースを結合剤として加えたうえで凍結乾燥する。こうして多孔質のエアロゲル構造をつくる。 できあがった材料は複数の性質を備える。熱伝導率が低いため軽量構造物の断熱材として使え、吸音性もあることから騒音対策の材料になりうる。さらに疎水処理を施すと油を吸収するようになり、油流出事故の処理や油水分離へ
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飯田市が里山資源の商品化に協力隊員を委嘱、秋にクロモジ入りジュース販売へ
里山には、山野草やクロモジのように使い道が定まらないまま残されている植物資源がある。量としては大きくないが、地域の外から見れば固有性のある素材でもある。使い手を地域内に置けるかどうかが、こうした資源が活きるかどうかの分かれ目になる。 飯田市は、その担い手を制度として確保する道を選んだ。地域おこし協力隊のうち、着任者自身が活動内容を提案する「提案型」の枠で、安島裕大さんを8月1日付で採用し、8月10日に委嘱状を交付した。安島さんは埼玉県川越市の出身で、市南部の千代地区を拠点に活動する。 掲げた活動計画は3つの柱からなる。地域資源を活用した商品開発、里山ならではの暮らしの体験と宿泊施設、そして里山的な暮らしのSNSでの発信である。いずれも、里山の自然や風土に根ざした文化と暮らしを次の世代へつなぐことを目的とし、そのために地域と継続的に関わる関係人口を育てるという筋道に沿っている。 1年目は商品
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アルミ切粉や廃部品から金属フォームへ、独フラウンホーファーが再生経路を開発
アルミの金属フォームは、内部に多数の気孔を持つ多孔質材料である。軽さの割に剛性が高く、衝撃を吸収する性質があるため、自動車の構造部材や機械の制振部品に使われる。ただし製造には粒径のそろった粉末状の原料が必要で、その原料をどこから得るかがコストを左右してきた。 フラウンホーファー工作機械・成形技術研究所の金属フォームグループは、この原料を新品の粉末ではなく廃材から得る経路を組み立てた。対象は、切削加工で出るアルミ切粉、工程内で生じるスクラップ、そして使用を終えた材料である。使用済み材料には箔やコイル、自動車のホイール材が含まれ、回収したアルミ発泡材そのものも原料に戻せるとしている。 処理は多段の機械工程からなる。切断、破砕、粉砕、ふるい分けを重ねて、発泡に適した粒径に整える。研究グループはこれと並行して、素材をいったん完全に溶かし直すことなく既存の構造を保ったまま再生する固相リサイクルの手法
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製紙の副産物リグニンを農業資材に、中国の研究チームが用途と課題を整理
リグニンは、パルプを製造する際に大量に生じる副産物である。木質から繊維を取り出す工程で分離されるが、用途が限られるため燃焼して熱源にするか、そのまま処分される割合が高い。今回の総説は、この物質を農業の現場で使う研究がどこまで進んだのかを、応用先ごとに整理したものである。 研究グループが着目するのは、リグニンが持つフェノール性と脂肪族の水酸基、芳香族の骨格、そして抗酸化性や紫外線遮蔽、抗菌性といった機能である。分解の速さを設計で調整できる点も、農業資材としては扱いやすい性質にあたる。整理された用途は、養分の流出を抑える徐放性肥料の被膜、保水性や金属の捕捉を担うヒドロゲル状の土壌改良材、農薬を包み込んで条件に応じて放出する仕組み、そして紫外線を遮り土中で分解するマルチフィルムや種子コーティングの4分野である。 一方で、実用化の条件は厳しいと整理されている。リグニンは由来する原料によって組成が大