#電子廃棄物
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溶剤に溶けた鉛を99%以上つかまえる改質セルロース、金沢大が太陽電池の再生廃液で確認
ペロブスカイト型太陽電池は、薄く軽く作れることから次の世代の太陽電池として期待されているが、材料に鉛を含む。使い終わった電池を再生しようとすると、この鉛が溶剤に溶けた廃液が出る。鉛をそのまま流せないため、回収する手立てが要る。 ところが、既存の金属回収技術はほとんどが水溶液を相手にするよう作られている。吸着材は水の中で働くことを前提に設計されており、メタノールやN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)といった有機溶剤が主成分になると、金属をつかまえる力が落ちる。再生の工程で実際に出てくるのは、まさにその溶剤を含む廃液である。 金沢大学の研究グループは、福島大学および株式会社ダイセルと共同で、この条件で働く吸着材「DPE6」を開発した。土台にしたのはセルロースで、そこにジチオカルバミン酸基という硫黄を含む官能基を付けてある。硫黄原子が金属イオンを強くつかまえる性質を使う設計で、周りが水か溶剤か
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再生金属に「どこまで確かめたか」を付けて売る、DOWAが黒鉱由来の新ブランドKUROCONEX
精錬を終えた金属は、どこから来たかが製品そのものには残らない。鉱石を掘って作った電気亜鉛も、使用済み製品から回収して作った電気亜鉛も、成分が同じなら区別がつかない。再生材を選びたい買い手にとって、この見分けのつかなさが壁になる。確かめる手段が無ければ、再生材であることに価格を払う理由も立たないからである。 DOWAホールディングス株式会社は2026年9月28日、資源循環に関わる製品とサービスをまとめた新しいブランド「KUROCONEX」を立ち上げた。対象になるのはリサイクル金属、リサイクル金属を使った製品、そして加工サービスで、具体的にはシアン化金カリウム、ショット金、電気亜鉛、スズ、水アトマイズ銅合金粉(AOA、溶けた合金に高圧の水を当てて粉にしたもの)が挙がっている。 ブランドの要は品目の並びではなく、載せる条件のほうにある。同社は対象を、第三者認証を取得したもの、または第三者による確
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いつ・どれだけ廃パネルが出るかを点検記録から読む、九州電力など3社が情報基盤で協定
太陽光パネルの廃棄は、量そのものより時期の読みにくさが問題になっている。設置から年数の経った設備がいずれ大量に外されることは分かっているが、どの設備がいつ外されるかは個別の事情で決まる。受け入れる側から見ると、処理の設備を建てても原料がいつ来るか分からない状態になる。 一般財団法人九州電気保安協会、株式会社グリーナー、九州電力株式会社の3社は2026年9月16日、この見通しを立てるための「太陽光パネル資源循環情報プラットフォーム構築に関する連携協定」を結んだ。狙いは、保守点検や処理の現場にすでにある記録を集めて、排出量と処理需要を予測することにある。 役割は3社で分かれている。九州電気保安協会は太陽光発電設備の保守点検サービス「SOLAWELL」を手がけており、設備ごとの状態という一次情報を持つ。九州電力は使用済みパネルの処理を引き受けるワンストップサービスを提供しており、実際に処理した実
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ガラス繊維入りのPPS廃材から樹脂だけを溶かして取り出す、東レがモノマー分解を挟まない回収法を開発
PPSは耐熱性と寸法安定性に優れ、自動車のエンジン周辺や電気電子部品に使われるスーパーエンプラである。ただし実際の部品はガラス繊維で強化されていることが多く、廃材から樹脂だけを取り出すのが難しい。東レが開発したのは、この分離をモノマーへの分解を経ずに行う手法である。 工程の要点は選択的な溶解と晶析にある。溶媒でPPSだけを溶かし、その後に結晶として析出させる。ガラス繊維などの異物は溶けないため、この過程で分離・除去される。分子を一度モノマーまで壊してから再重合する化学リサイクルとは異なり、高分子の状態を保ったまま取り出すため、回収したPPSは廃材由来でありながら分子量と融点がバージン材と同等に維持されるという。東レは長年のPPS製造で蓄えた知見を使ったと説明している。 環境負荷については、原料製造から製品製造までのGHG排出量を約3割低減できる可能性を確認したとしている。分解と再重合の工程
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北米の使用済み携帯は3〜5割が回収されず、2040年に22億ドル分の鉱物
携帯電話には、コバルト、リチウム、希土類元素といった重要鉱物が少量ずつ入っている。1台あたりの量はわずかでも、台数が桁違いに多い。北米では2040年までに、米国で20億台、メキシコで4億1,000万台、カナダで1億8,000万台が使用済みになる見込みだという。 エレン・マッカーサー財団が公表した報告書「Missing Signal: Unlocking a Circular Economy for Mobile Phones in North America」は、この流れのどこで価値が失われているかを追った。北米環境協力委員会(CEC)の支援を受けている。 報告書の指摘で目を引くのは、二次利用そのものは機能しているという点である。最初の使用を終えた携帯のうち50〜70%はすでに再利用市場に入っている。中古として次の使い手に渡る経路は、ある程度でき上がっている。 問題はその先だった。30〜5
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使用済み車載電池から4金属、住友金属鉱山が愛媛で年1万トンの設備を竣工
電気自動車の普及に伴って、使用済みの車載電池が出てくる。中にはニッケル、コバルト、リチウムが入っており、いずれも供給が特定の国に偏る金属である。回収の技術自体は各社が持っているが、実験室や実証の規模と、商業的に成り立つ規模の間には隔たりがある。採算が合う量を安定して処理できるかどうかが問われる。 住友金属鉱山は、この設備を愛媛県に竣工した。東予工場(西条市)とニッケル工場(新居浜市)の2拠点で構成する。処理能力は電池セル換算で年間約1万トン。9月11日に東予工場で記念式典を開き、現在は試運転の段階にある。商業規模での稼働としては国内初とされる。 原料になるのは「ブラックマス」である。使用済み電池を無害化し、破砕・選別して得られる黒い粉状の濃縮物で、ニッケルやコバルト、リチウムがまとまって含まれる。電池をそのまま扱うと発火の危険があるため、いったんこの形にしてから湿式の工程に入れるのが一般的
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米下院が廃棄物3法案を可決、リチウムイオン電池を18か月内に指定へ
米国の廃棄物規制では、有害廃棄物のうち一部が「ユニバーサル廃棄物」という区分に置かれている。電池や蛍光灯、農薬のように、広く出回っていて危険性は相対的に低いものを対象とし、収集や保管の手続きを緩めることで回収そのものを進めやすくする仕組みである。リチウムイオン電池をここに入れるかどうかは、回収網が整うかどうかを左右する論点になってきた。 米下院はこのほど、廃棄物に関する3つの法案を可決した。 1つ目のBattery Recycling for America's Competitive Economy Act(HR 9615)が、そのリチウムイオン電池を扱う。アイオワ州選出のマリアネット・ミラー=ミークス議員が提出したもので、EPAに対し18か月以内にリチウムイオン電池をユニバーサル廃棄物へ分類するよう求める。あわせて、受け入れ先の施設がリサイクル拠点で電池を保管することを認め、許認可にか
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廃車の駆動モーターからレアアース磁石を回収、DOWAが実証に採択
電動車の駆動モーターには、ネオジム磁石をはじめとするレアアース磁石が入っている。強い磁力を小さな体積で出せるため代替が難しく、一方で供給は特定の国に偏っている。電動車が普及するほど需要は増えるが、廃車になった車から取り出す経路は整っていない。モーターは車体の奥にあり、解体して取り出したうえで磁石だけを分離する必要がある。 DOWAエコシステムは、この回収を実証事業として進める。環境省の令和8年度「国内資源循環体制構築に向けた再エネ関連製品及びベース素材の全体最適化実証事業」の公募に採択された。事業名にある「全体最適化」が示すとおり、単一の処理工程ではなく、廃車から素材に戻るまでの流れをまとめて設計する枠組みにあたる。 同社が使うのは、これまで開発してきた独自の資源回収プロセスと選別技術である。サプライチェーンを構成する関係者の協力を得ながら、効率的に回収・再資源化するプロセスの確立に取り組
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廃棄製品の磁石からレアアースを回収、トロント企業が米初工場を稼働
レアアース磁石は、電気自動車のモーター、ロボットのアクチュエーター、MRI、ハードディスクなどに入っている。ネオジムやジスプロシウムを含み、供給が特定の国に偏っていることから調達リスクが繰り返し議論されてきた。一方で、これらの磁石は製品の内部に少量ずつ組み込まれており、使用済みになっても取り出すこと自体に手間がかかる。都市鉱山の中でも回収が進みにくい部類にあたる。 カナダ・トロントのCyclic Materialsは、この磁石の回収を事業にしている。同社は米アリゾナ州メサに、米国では最初となる工場を開いた。投資額は2,000万ドル、延床面積は14万4,000平方フィートで、年間最大2万5,000トンのスクラップを処理する能力を持つ。 工程の中心にあるのはMagCycleと呼ぶ独自技術で、鋼材から磁石を機械的に分離する。化学的に溶かすのではなく物理的に分ける方式にあたる。ここで得られるのがM
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英国の家庭に眠る未使用端末4.6億台、O2が再利用網に300万ポンド
使わなくなった携帯電話やノートPCは、捨てられるより先に引き出しにしまわれる。壊れているわけではないので捨てにくく、かといって売る手間もかけない。この状態のまま眠っている機器が、英国の家庭と事業所には4億6,000万台あるとされる。うち2億6,700万台は再利用または修理が可能な携帯電話・タブレット・ノートPCで、全体のおよそ6割にあたる。 同じ国に、スマートフォンやタブレット、ノートPCを使えない住民が150万人いる。使える機器が引き出しの中にあり、必要とする人がそれを持たない。この落差を埋めようとする取り組みが今回の対象である。 英通信会社Virgin Media O2は、Tech Rehome Network Fundに300万ポンドを投じる。使われていない機器を回収し、再生し、再配布する地域の取り組みに資金を配る仕組みで、応募できるのは自治体、慈善団体、地域団体である。第1回として
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使い捨て電子たばこの発火と電池回収に設計から挑む、英CIWMが試行
使い捨ての電子たばこには小さなリチウム電池が入っている。ごみに混ざったまま収集車やごみ処理施設に入ると、圧縮された拍子に潰れて発火する。英国の廃棄物処理の現場では、この火災が実務上の負担として重くのしかかっている。中の電池はコバルトやリチウムを含む資源でもあるため、燃やしてしまえば二重の損失になる。 問題の起点は製品の設計にある。分解しにくく、電池を取り出しにくい構造で市場に出れば、回収の側でいくら工夫しても限界がある。英国の廃棄物管理の職能団体CIWM(Chartered Institution of Wastes Management)は、この順番を逆にたどる試行プログラムを実施した。処理の現場が抱える課題を、設計する側に持ち込む枠組みである。 CIWMが資金を出して主導し、URGE Collective、デザインカウンシル、WRAP、CEIが支援した。参加したのは15人のデザイナーで
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使用済み端末の電池から取り出した資源で、新品と同等の性能をKDDIら6社が確認
使用済みリチウムイオン電池からレアメタルを取り出す技術は各所で開発されてきたが、回収した資源が新品の材料と同じ性能を出せるかどうかは別の問題である。純度や不純物の種類が電池の挙動を左右するため、そこが確認できなければ電池材料としては使えず、より要求の低い用途へ落とすことになる。 KDDIら6社が確認したのは、この一点である。再生資源でつくった電池材料が、市販の炭酸リチウムを使った通常の電池と同等の水準に達した。評価したのは、電気の通りやすさ、充電や放電を速く行ったときの耐性、そして繰り返し使ったときの劣化しにくさの3点である。 工程は役割ごとに分かれる。回収の入口はKDDIが担い、携帯電話やスマートフォンなどの使用済み端末を集める。リーテックリニューアブルエナジーソリューションズが低環境負荷のプラントで非焙焼処理を行い、高純度のブラックマスをつくる。そこからエマルションフローテクノロジーズ
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米エネルギー省の5億ドル助成に電池リサイクル2社、ブラックマス輸出禁止と同時期
使用済みのリチウムイオン電池は、破砕・選別して「ブラックマス」と呼ばれる粉状の中間物にしたうえで、そこからニッケルやコバルト、リチウムを取り出す。これまで米国にはブラックマスを精製する能力が限られており、多くが海外へ輸出されてきた。 米エネルギー省が公表した交付先には、この工程を国内に置こうとする企業が並ぶ。原資は超党派インフラ投資雇用法にもとづく電池製造・リサイクル助成プログラムで、今回の総額は5億ドルである。 規模の大きい2社の内容は具体的である。Princeton NuEnergyには最大5,000万ドルを充て、ジョージア州コマースに設ける閉ループ型の工場で、電池製造の工程で出るスクラップの正極材からニッケルを回収して再生する。同社によれば、この1億1,000万ドル規模の設備を使うと、新品の材料を用いる場合に比べて電池の製造コストを約45%下げられるという。Nth Cycleには最大
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電子廃棄物からの金回収、電気で制御する新分子で薬剤使用を最大100分の1に
電子廃棄物や鉱山廃水、工業廃液から有価金属を取り出す工程では、通常、大量の化学薬剤が必要になる。広く使われる溶媒抽出法では、金属を捕まえるための薬剤に加えて酸化還元反応を起こすための薬剤も投入するため、処理後には薬剤由来の廃液が残る。 イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のXiao Su教授らは、この薬剤依存を減らすため、3つの機能を1つに統合した分子を設計した。金属イオンを選択的に結合する部位、永続的な電荷、そして有機相に溶ける性質である。分子自体が電解質として振る舞うため、酸化還元反応を薬剤ではなく電流で直接制御できる。研究グループは、この仕組みによって薬剤の消費量が1桁から2桁下がると説明している。 実証は電子廃棄物の浸出液からの金回収で行われ、成果は学術誌ACS Energy Lettersに掲載された。ただし現時点では実験室での実証にとどまり、工業規模での利用にはスケールアップが