廃棄製品の磁石からレアアースを回収、トロント企業が米初工場を稼働
カナダ・トロントのCyclic Materialsが、米アリゾナ州メサにレアアース回収工場を開いた。投資額は2,000万ドル、延床面積は14万4,000平方フィートで、年間最大2万5,000トンのスクラップを処理する。独自のMagCycle技術で鋼材から磁石を機械的に分離し、Mag-Xtractと呼ぶレアアース磁石材料をつくる。原料は使用済みの自動車部品、ロボット、医療機器、電子機器から回収した磁石である。すでに7,000トンを超えるスクラップが搬入済みで、初出荷は2026年9月の見込み。30人以上の雇用を生んだ。同社は2028年の稼働を目指してサウスカロライナ州にも第2工場を建設している。
この記事の要点
- 投資額2,000万ドル、延床14万4,000平方フィートで年間最大2万5,000トンを処理する
- 独自のMagCycle技術で鋼材から磁石を機械的に分離する
- 原料は使用済みの自動車部品、ロボット、医療機器、電子機器から回収した磁石
- すでに7,000トン超が搬入済みで、初出荷は2026年9月の見込み。雇用は30人以上
- サウスカロライナ州に8,200万ドルの第2工場を建設中で、2028年の稼働を見込む
レアアース磁石は、電気自動車のモーター、ロボットのアクチュエーター、MRI、ハードディスクなどに入っている。ネオジムやジスプロシウムを含み、供給が特定の国に偏っていることから調達リスクが繰り返し議論されてきた。一方で、これらの磁石は製品の内部に少量ずつ組み込まれており、使用済みになっても取り出すこと自体に手間がかかる。都市鉱山の中でも回収が進みにくい部類にあたる。
カナダ・トロントのCyclic Materialsは、この磁石の回収を事業にしている。同社は米アリゾナ州メサに、米国では最初となる工場を開いた。投資額は2,000万ドル、延床面積は14万4,000平方フィートで、年間最大2万5,000トンのスクラップを処理する能力を持つ。
工程の中心にあるのはMagCycleと呼ぶ独自技術で、鋼材から磁石を機械的に分離する。化学的に溶かすのではなく物理的に分ける方式にあたる。ここで得られるのがMag-Xtractというレアアース磁石材料で、これをさらに精製してレアアース酸化物にする流れになる。
原料の出どころは幅がある。使用済みの自動車部品、ロボット、医療機器、電子機器から回収した磁石である。単一の製品群に依存せず、磁石を含むものを広く集める構成をとっている。すでに7,000トンを超えるスクラップが搬入済みで、初出荷は2026年9月の見込みとされる。地域では30人以上の雇用が生まれた。
同社はこれが初めての拠点ではない。2025年にオンタリオ州キングストンで工場を稼働させており、さらにサウスカロライナ州マクビーに第2の米国工場を建設中である。投資額は8,200万ドル、90人の雇用を見込み、2028年の稼働を予定する。先月には7,500万ドルの資金調達を完了している。
| 主体 | Cyclic Materials(企業) |
|---|---|
| 情報の種類 | 報道 |
| 本サイト掲載日 | 2026年9月14日 |
| 地域 | 海外(CA) |
| 公開日 | 2026年9月 のアーカイブ |