米下院が廃棄物3法案を可決、リチウムイオン電池を18か月内に指定へ
米下院が廃棄物に関する3つの法案を可決した。Battery Recycling for America's Competitive Economy Act(HR 9615)は、環境保護庁(EPA)に対しリチウムイオン電池を18か月以内に「ユニバーサル廃棄物」へ分類するよう求める。リサイクル拠点での保管が認められ、許認可の費用が下がる。狙いはリチウム、コバルト、ニッケル、銅を国内で回収することにある。HR 9617はEPA長官に国家重要鉱物回収戦略の策定を求め、1965年の廃棄物処分法を改正する。HR 9616は汚染地から資源を回収する既存事業をスーパーファンド対象地まで広げ、年1,000万ドルを配分する。
この記事の要点
- HR 9615はEPAにリチウムイオン電池を18か月以内にユニバーサル廃棄物へ分類するよう求める
- リサイクル拠点での保管が認められ、許認可にかかる費用が下がる
- 狙いはリチウム、コバルト、ニッケル、銅を国内で回収すること
- HR 9617はEPA長官に国家重要鉱物回収戦略の策定を求める
- HR 9616は汚染地からの資源回収をスーパーファンド対象地へ拡大し、年1,000万ドルを配分する
米国の廃棄物規制では、有害廃棄物のうち一部が「ユニバーサル廃棄物」という区分に置かれている。電池や蛍光灯、農薬のように、広く出回っていて危険性は相対的に低いものを対象とし、収集や保管の手続きを緩めることで回収そのものを進めやすくする仕組みである。リチウムイオン電池をここに入れるかどうかは、回収網が整うかどうかを左右する論点になってきた。
米下院はこのほど、廃棄物に関する3つの法案を可決した。
1つ目のBattery Recycling for America’s Competitive Economy Act(HR 9615)が、そのリチウムイオン電池を扱う。アイオワ州選出のマリアネット・ミラー=ミークス議員が提出したもので、EPAに対し18か月以内にリチウムイオン電池をユニバーサル廃棄物へ分類するよう求める。あわせて、受け入れ先の施設がリサイクル拠点で電池を保管することを認め、許認可にかかる費用を下げる。狙いはリチウム、コバルト、ニッケル、銅を国内で回収することにある。
2つ目のCoordinating and Harnessing America’s Recovery of Minerals Act(HR 9617)は、EPA長官に国家重要鉱物回収戦略の策定を求める。廃棄されたものから素材を回収することに焦点を当て、1965年の廃棄物処分法を改正する形をとる。ゲイリー・パーマー議員(共和党、アラバマ州)とポール・トンコ議員(民主党、ニューヨーク州)が共同で提出しており、党派を跨いでいる。
3つ目のEnvironmental Monitoring and Remediation Technology Assessment Initiative Authorization Act(HR 9616)は、EPAが2023年に始めた汚染地からの資源回収事業を拡張する。対象をスーパーファンド対象地まで広げ、年1,000万ドルを配分する。
3本に通底するのは、資源循環を環境政策ではなく重要鉱物の調達政策として扱う姿勢である。電池のユニバーサル廃棄物化も、目的は回収量そのものより、国内で取れる金属を増やすことに置かれている。
| 主体 | 米国下院(行政) |
|---|---|
| 情報の種類 | 報道 |
| 本サイト掲載日 | 2026年9月18日 |
| 地域 | 海外(US) |
| 公開日 | 2026年9月 のアーカイブ |