廃車の駆動モーターからレアアース磁石を回収、DOWAが実証に採択
DOWAエコシステムが、使用済み電動車の駆動モーターなどに含まれるレアアース磁石を回収・再資源化する実証事業を始める。環境省の令和8年度「国内資源循環体制構築に向けた再エネ関連製品及びベース素材の全体最適化実証事業」の公募に採択された。同社が開発してきた独自の資源回収プロセスと選別技術を使い、サプライチェーンを構成する関係者の協力を得ながらプロセスの確立に取り組む。モーターは廃車由来で、対象はネオジム磁石などのレアアース磁石である。2025年11月には秋田県で先行試験を実施している。
この記事の要点
- 対象は使用済み電動車の駆動モーターなどに含まれるレアアース磁石
- 環境省の令和8年度「国内資源循環体制構築に向けた再エネ関連製品及びベース素材の全体最適化実証事業」に採択された
- 同社が開発してきた独自の資源回収プロセスと選別技術を使う
- モーターは廃車由来で、ネオジム磁石などを対象とする
- 2025年11月に秋田県で先行試験を実施済み。処理量や回収率の目標は非公表
電動車の駆動モーターには、ネオジム磁石をはじめとするレアアース磁石が入っている。強い磁力を小さな体積で出せるため代替が難しく、一方で供給は特定の国に偏っている。電動車が普及するほど需要は増えるが、廃車になった車から取り出す経路は整っていない。モーターは車体の奥にあり、解体して取り出したうえで磁石だけを分離する必要がある。
DOWAエコシステムは、この回収を実証事業として進める。環境省の令和8年度「国内資源循環体制構築に向けた再エネ関連製品及びベース素材の全体最適化実証事業」の公募に採択された。事業名にある「全体最適化」が示すとおり、単一の処理工程ではなく、廃車から素材に戻るまでの流れをまとめて設計する枠組みにあたる。
同社が使うのは、これまで開発してきた独自の資源回収プロセスと選別技術である。サプライチェーンを構成する関係者の協力を得ながら、効率的に回収・再資源化するプロセスの確立に取り組むとしている。解体、モーターの取り出し、磁石の分離、素材化という工程は、それぞれ別の事業者が担っているのが実情で、そこを通しでつなぐことが要点になる。
同社にとって初めての試みではない。2025年11月には秋田県で先行試験を実施している。秋田は同社グループの製錬拠点がある地域で、回収した素材を扱う受け皿が近い。
一方で規模は明らかにされていない。年間何トンの磁石を扱うのか、回収率をどこまで上げるのか、実証の期間と場所、連携する企業名についても公表されていない。なお、環境省の同事業は2023年度から2027年度にかけて実施されている。
| 主体 | DOWAエコシステム株式会社(企業) |
|---|---|
| 情報の種類 | 報道 |
| 本サイト掲載日 | 2026年9月15日 |
| 地域 | 日本 |
| 公開日 | 2026年9月 のアーカイブ |