使い捨て電子たばこの発火と電池回収に設計から挑む、英CIWMが試行
英国の廃棄物管理の職能団体CIWM(Chartered Institution of Wastes Management)が、使い捨て電子たばこの発火リスクと、小型電子機器からのリチウム電池回収を製品設計の側から解く試行プログラムを実施した。URGE Collective、デザインカウンシル、WRAP、CEIが支援し、15人のデザイナーが参加した。課題はBiffaとDecathlonが設定している。6週間のデザインスプリントは2026年7月中旬に終了した。成果には、選別機に紛れ込まない歯ブラシ、デザイナーと廃棄物処理の実務者をつなぐデジタル基盤Mobius、電池検知の改善、3Dプリントを用いた分散型の廃棄物処理などが含まれる。
この記事の要点
- CIWMが資金を出して主導し、URGE Collective、デザインカウンシル、WRAP、CEIが支援した
- 廃棄物処理事業者Biffaが、使い捨て電子たばこの発火リスクと電池回収を課題に設定した
- 15人のデザイナーが参加し、2026年1月から複数の処理施設を見学したうえで臨んだ
- 6週間のデザインスプリントは2026年7月中旬に終了した
- 成果は2026年11月12日にロンドンのデザインミュージアムで招待制の会合で共有される
使い捨ての電子たばこには小さなリチウム電池が入っている。ごみに混ざったまま収集車やごみ処理施設に入ると、圧縮された拍子に潰れて発火する。英国の廃棄物処理の現場では、この火災が実務上の負担として重くのしかかっている。中の電池はコバルトやリチウムを含む資源でもあるため、燃やしてしまえば二重の損失になる。
問題の起点は製品の設計にある。分解しにくく、電池を取り出しにくい構造で市場に出れば、回収の側でいくら工夫しても限界がある。英国の廃棄物管理の職能団体CIWM(Chartered Institution of Wastes Management)は、この順番を逆にたどる試行プログラムを実施した。処理の現場が抱える課題を、設計する側に持ち込む枠組みである。
CIWMが資金を出して主導し、URGE Collective、デザインカウンシル、WRAP、CEIが支援した。参加したのは15人のデザイナーで、インペリアル・ブランズのジェス・ライト氏、Designabilityのピッパ・ブリッジズ氏、Pearson & Lloydのルーク・ピアソン氏とロリー・マリンズ氏らが名を連ねる。課題を設定したのは廃棄物処理事業者のBiffaと、小売のDecathlonである。Biffaの課題が、捨てられた電子たばこによる発火リスクと、小型電子機器からのリチウム電池を含む有価物の回収だった。
参加者は2026年1月から複数の処理施設を見学し、そのうえで6週間のデザインスプリントに臨んだ。スプリントは2026年7月中旬に終了している。
出てきた案は幅がある。リサイクルしやすいように設計し直した製品、選別機の中で紛れ込まなくなる歯ブラシ、デザイナーと廃棄物処理の実務者をつなぐデジタル基盤Mobius、電池の検知精度の改善、3Dプリントを使った分散型の廃棄物処理などである。成果は2026年11月12日にロンドンのデザインミュージアムで開かれる招待制の会合で共有される。URGE Collectiveは次回開催に向けた資金提供先を探しているとしている。
| 主体 | CIWM(Chartered Institution of Wastes Management)(NPO・団体) |
|---|---|
| 情報の種類 | 報道 |
| 本サイト掲載日 | 2026年9月7日 |
| 地域 | 海外(GB) |
| 公開日 | 2026年9月 のアーカイブ |