木質バイオマス発電の焼却灰からカルシウムを抜き、排ガスのCO2を炭酸塩に固定 TBMが3か年実証へ
株式会社TBMが、東京都の「令和8年度CDRクレジット創出促進事業」に採択された。木質バイオマス発電所から出る焼却灰とCO2という、どちらも持て余されている2つを組み合わせる構想で、灰からカルシウム成分を抽出し、排ガス中のCO2と反応させて炭酸カルシウムとして固定・製品化する。実証期間は2026年8月から2028年12月までの3か年。CO2除去(CDR)クレジットを発行するための方法論づくりと、その実証を同時に進める。
この記事の要点
- 木質バイオマス燃焼灰は2026年度に年間約82万t-wetに達する見通しで、有効利用率は43%、残る約57%は埋立処分の予定
- バイオマス発電からのCO2排出は年間約1,650万t(2020年度推計)
- 東京都の支援は実証経費の一部負担(上限5,000万円)と事業プロモーターによる伴走
- 実証期間は令和8年8月〜令和10年12月(2026年8月〜2028年12月)の3か年
- 実証対象となる発電所名と、生成する炭酸カルシウムの用途は今回は非公表
木質バイオマス発電所は、燃やした後に灰を残し、煙突からCO2を出す。TBMが東京都の事業に採択された実証は、この2つを互いにぶつけて片付けようという組み立てである。焼却灰からカルシウム成分を抽出し、同じ発電所の排ガスから回収したCO2と化学反応させる。生じるのは炭酸カルシウムで、CO2は固体として固定され、回収して製品にする。一連の工程が成り立つかを検証する。
前提となる量は小さくない。木質バイオマスの燃焼灰は2026年度に年間およそ82万t-wetに達する見通しで、このうち有効に使われているのは43%にとどまり、残る約57%は埋立処分に向かう。CO2側は、バイオマス発電からの排出が2020年度の推計で年間約1,650万tある。埋立に回る灰と、大気に出ていくCO2の双方に、同時に手を入れる形になる。
実証は東京都の「令和8年度CDRクレジット創出促進事業」として行われ、期間は2026年8月から2028年12月までの3か年を予定する。都からは実証経費の一部負担(上限5,000万円)と、事業プロモーターによる伴走支援を受ける。技術の検証と並行して、CO2除去(CDR)クレジットを発行するための方法論そのものを策定する点が、この事業の主眼に置かれている。
実証の対象となる具体的な発電所の名称、処理する灰の量、固定できるCO2の量、生成した炭酸カルシウムの用途については、今回の発表では公表されていない。
| 主体 | 株式会社TBM(企業) |
|---|---|
| 情報の種類 | プレスリリース |
| 本サイト掲載日 | 2026年9月29日 |
| 地域 | 日本 |
| 公開日 | 2026年9月 のアーカイブ |