清酒のろ過に使った活性炭を子牛の飼料へ、白鶴酒造の循環モデルが受賞
白鶴酒造(神戸市東灘区)の資源循環モデル「サケ炭」が、サステナブル経営推進機構(SuMPO)の第9回SXアワードで財務大臣賞を受賞した。清酒のろ過工程で使った処理後活性炭を飼料に転用する取り組みで、2022年に飼料としての開発に成功している。子牛に給与し、その牛糞の一部は堆肥化して白鶴ファームの酒米圃場に施用する。灘五郷の清酒製造会社4社と兵庫県内の飼料会社1社が連携する枠組みで、処理後活性炭の全国発生量は少なくとも年1,000トンと推定されている。
この記事の要点
- 対象は清酒のろ過工程で使用した処理後活性炭で、これまで用途が限られていた
- 2022年に飼料としての開発に成功し、子牛に給与している
- 給与した牛の糞の一部は堆肥化し、白鶴ファームの酒米圃場に施用する
- 灘五郷の清酒製造会社4社と兵庫県内の飼料会社1社が連携する枠組み
- 処理後活性炭の全国発生量は少なくとも年1,000トンと推定されている
清酒は仕込みのあと、色や雑味の成分を取るために活性炭でろ過する工程を通る。使い終わった活性炭は吸着した成分を抱えたまま残り、行き先が限られる。白鶴酒造の推定では、この処理後活性炭は全国で少なくとも年1,000トン発生する。
白鶴酒造(神戸市東灘区)は、これを牛の飼料に転用する取り組み「サケ炭(すみ)」を進めてきた。2022年に飼料としての開発に成功し、現在は子牛に給与している。この資源循環モデルが、一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)の第9回SXアワードで財務大臣賞を受賞した。
構造としては、酒蔵から出た副産物が畜産に渡り、そこからさらに農業へ回る形になっている。サケ炭を与えた牛の糞は、一部が堆肥化されたうえで白鶴ファーム(白鶴の農業法人)の酒米圃場に施用される。酒米は再び酒造りの原料になるため、出発点に戻る経路が組まれていることになる。
取り組みは1社では完結していない。兵庫県内の飼料会社1社が飼料化を担い、灘五郷の清酒製造会社4社が参加している。灘五郷は神戸から西宮にかけての清酒産地で、蔵が集まっているぶん処理後活性炭も一定量まとまって出る。同じ地域に複数の蔵があることが、量を確保するうえで働いている。
リリースの範囲では、実際に飼料化している活性炭の量、給与している子牛の頭数、CO2削減量やコスト効果といった数値は示されていない。示されているのは全国発生量の推定値と、連携する事業者の数までである。
| 主体 | 白鶴酒造株式会社(企業) |
|---|---|
| 情報の種類 | プレスリリース |
| 本サイト掲載日 | 2026年9月2日 |
| 地域 | 日本 |
| 公開日 | 2026年9月 のアーカイブ |