2026年10月
8 記事
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溶剤に溶けた鉛を99%以上つかまえる改質セルロース、金沢大が太陽電池の再生廃液で確認
ペロブスカイト型太陽電池は、薄く軽く作れることから次の世代の太陽電池として期待されているが、材料に鉛を含む。使い終わった電池を再生しようとすると、この鉛が溶剤に溶けた廃液が出る。鉛をそのまま流せないため、回収する手立てが要る。 ところが、既存の金属回収技術はほとんどが水溶液を相手にするよう作られている。吸着材は水の中で働くことを前提に設計されており、メタノールやN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)といった有機溶剤が主成分になると、金属をつかまえる力が落ちる。再生の工程で実際に出てくるのは、まさにその溶剤を含む廃液である。 金沢大学の研究グループは、福島大学および株式会社ダイセルと共同で、この条件で働く吸着材「DPE6」を開発した。土台にしたのはセルロースで、そこにジチオカルバミン酸基という硫黄を含む官能基を付けてある。硫黄原子が金属イオンを強くつかまえる性質を使う設計で、周りが水か溶剤か
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解体コンクリートを製鋼用の電気炉でセメントに戻す、英Reclinkerが1,000万ポンドを調達
セメントが出すCO2は、世界全体のおよそ7%にあたる。厄介なのは、その大半が燃料の話に収まらない点にある。原料の石灰石を焼くと、熱とは無関係に石灰石そのものからCO2が抜けていく。クリンカーと呼ばれるセメントの主成分を作る工程では、排出の53%がこの反応に由来し、35%が化石燃料の熱に由来するとされる。燃料を替えても半分以上が残る構造になっている。 英ウェールズ・カーディフの Reclinker は、この工程自体を回避する方法を採った。解体で出たコンクリートからセメント分を取り出し、鉄スクラップを溶かすために各地の製鋼所がすでに持っている電気炉へ投入する。炉の中でクリンカーに戻るため、専用のキルンも、採掘した石灰石も、化石燃料の熱も要らない。原料はすでに一度焼かれた材料なので、石灰石から出るはずのCO2もそこにはない。同社は排出量が従来のセメントに比べてただちに約50%減り、規模を広げれば
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再生金属に「どこまで確かめたか」を付けて売る、DOWAが黒鉱由来の新ブランドKUROCONEX
精錬を終えた金属は、どこから来たかが製品そのものには残らない。鉱石を掘って作った電気亜鉛も、使用済み製品から回収して作った電気亜鉛も、成分が同じなら区別がつかない。再生材を選びたい買い手にとって、この見分けのつかなさが壁になる。確かめる手段が無ければ、再生材であることに価格を払う理由も立たないからである。 DOWAホールディングス株式会社は2026年9月28日、資源循環に関わる製品とサービスをまとめた新しいブランド「KUROCONEX」を立ち上げた。対象になるのはリサイクル金属、リサイクル金属を使った製品、そして加工サービスで、具体的にはシアン化金カリウム、ショット金、電気亜鉛、スズ、水アトマイズ銅合金粉(AOA、溶けた合金に高圧の水を当てて粉にしたもの)が挙がっている。 ブランドの要は品目の並びではなく、載せる条件のほうにある。同社は対象を、第三者認証を取得したもの、または第三者による確
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休校で余った給食パンを1袋100円で市民へ、福岡市学校給食公社が環境大臣賞
学校給食は、作る数が前日までに決まる。だから学級閉鎖や一斉休校が急に決まると、すでに焼き上がったパンや仕入れた食材が行き場を失う。食べられる状態のまま捨てるしかないという事態が、感染症の流行期には各地で起きてきた。 環境省と消費者庁は2026年9月29日、2026年度の食品ロス削減推進表彰の受賞者を公表した。最上位にあたる環境大臣賞に選ばれたのは公益財団法人福岡市学校給食公社で、この給食用パンを市民に売るという取り組みである。市とパン製造業者と連携して販売許可を取り、回収したパンをその日のうちに売る。複数個を袋に詰め、原材料と期限を表示したうえで、2026年9月時点で1袋100円としている。売上は食材の購入費に充てる。2021年度から2025年度までに販売会を325回開き、およそ24万5,000個の廃棄を防いだ。 内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)賞は特定非営利活動法人ジャパンハーベ
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家庭の天ぷら油を8か所で集めて堺の工場へ、坂出市とコスモ石油ら4社が四国で初の協定
廃食用油を燃料に回す流れは、飲食店や食品工場の分だけなら以前から成り立っている。1か所からまとまった量が定期的に出るため、引き取りに行く側の採算が合うからである。難しいのは家庭から出る分で、1世帯あたりの量が少なく、出る時期もばらばらになる。 香川県坂出市とコスモ石油株式会社、日揮ホールディングス株式会社、株式会社レボインターナショナル、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYの5者は2026年9月30日、この家庭系の廃食用油を集めて航空燃料SAFの原料に回す連携協定を結んだ。SAFは廃食用油などから作る航空燃料で、化石由来の燃料に比べてライフサイクル全体のCO2排出を抑えられる。 仕組みの中心は回収場所の配置にある。市は協定と同じ日に、市役所本庁舎、生活環境課、市立体育館、南部公民館、西庄公民館、そしてマルヨシセンター池園店、コープ坂出店、マルナカ坂出店の計8か所で受け入れを始めた
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廃棄物の受け渡しを全件デジタルで記録、英イングランドとウェールズで1.2万事業者に義務化
廃棄物が適正に処理されたかどうかは、出した側と受け取った側の記録を突き合わせれば分かる。書面でやりとりしているうちは、その照合に手間がかかり、抜け落ちた分は見つからないまま残る。イングランドとウェールズで2026年10月1日に始まった「Digital Waste Tracking」は、この照合を機械にさせるための制度である。 初めの対象は、許可を受けて廃棄物を受け入れている施設1万2,000か所になる。これらの施設は「Report Receipt of Waste」という新しい窓口から、運んできた業者の情報、廃棄物の分類コード、そして処理の結果を登録することが義務づけられる。従来の記録方法は置き換えられ、やりとりのたびに記録を残す形に変わる。 規制当局である環境庁(Environment Agency)が見るのは、個々の記録そのものより、記録どうしの食い違いである。収集されたと報告された量
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サンパウロの下水汚泥を炭にして畑へ、東京海上アセットと日本工営がクレジット化を本格展開
下水処理場は、水をきれいにするほど汚泥が出る。水に溶けていた有機物を集めて取り出す以上、処理量に比例して残る量も増える。この汚泥をどこへ持っていくかは、下水道が広がる国ほど重い課題になる。 東京海上アセットマネジメント株式会社は2026年10月2日、日本工営株式会社と組んで、ブラジル・サンパウロ州でこの汚泥を扱う「社会課題解決型バイオ炭カーボンクレジット創出プロジェクト」を本格的に始めると発表した。汚泥は炭化装置にかけてバイオ炭、つまり酸素の乏しい状態で焼いて炭素のまま固めたものに変える。それを農地にまく。 この構成が収益につながるのは、バイオ炭が土の中で分解されにくいからである。有機物をそのまま農地に入れれば微生物が分解して再びCO2になるが、炭にしておけば炭素は長く土に残る。大気に戻らなかった分を削減量として算定し、カーボンクレジットとして売る。汚泥の処分先が確保でき、農地には土壌改良
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使い終わった木製型枠を炭にしてコンクリートへ戻す、大林組が実験棟の外壁で19.3トン削減
コンクリートを打つには型枠が要る。合板で作る木製型枠は打設のたびに傷み、数回で使えなくなるため、現場では常に一定量が廃材として出ていく。大林組は2026年9月29日、この型枠を炭にしたうえで、コンクリートの材料として打ち込む技術を開発したと発表した。 使うのは同社のCO2固定吸収型コンクリート「クリーンクリートN」である。このコンクリートはもともと、炭酸カルシウムを混ぜてCO2を内部に閉じ込める設計になっている。今回はその役割の一部を、木製型枠から作ったバイオ炭、つまり木材を酸素の乏しい状態で焼いて炭素のまま固めたものに置き換えた。植物が吸ったCO2を燃やさずに炭の形で残し、建物の構造体に閉じ込める筋道である。 適用先は自社の実験棟「オープンラボ3」で、工場で成形して現場で取り付けるプレキャストのカーテンウォール、つまり建物の荷重を受け持たない外装パネルに使った。内訳はバイオ炭由来が9.0