EUの包装規則が適用開始、2030年までに全包装をリサイクル可能な設計へ
EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR、規則(EU)2025/40)が2026年8月12日から適用を開始した。2025年2月11日に発効していたもので、従来の包装・包装廃棄物指令に代わる。加盟国が国内法に移し替える必要のある指令と違い、規則はEU全域で直接適用される。2030年までにEU市場に出るすべての包装をリサイクル可能な設計にすることを求め、同年からプラスチック包装には種類ごとの再生材含有率の下限がかかる。素材の組成を示す統一ラベルは2028年8月12日から義務化される。
この記事の要点
- 規則(EU)2025/40は2025年2月11日に発効し、2026年8月12日から適用が始まった
- 指令から規則への切り替えにより、加盟国の国内法化を待たずEU全域で直接適用される
- 2030年までにEU市場に出るすべての包装をリサイクル可能な設計にすることが求められる
- 包装廃棄物の1人あたり排出量を2018年比で2030年5%、2035年10%、2040年15%削減する目標を加盟国に課す
- 持ち帰り事業者は2027年から客の持参容器を受け入れ、2028年からリユース容器の提供が求められる
EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR、規則(EU)2025/40)が、2026年8月12日から適用を始めた。2025年2月11日に発効しており、そこから1年半の準備期間を置いての適用開始である。
制度上の変化としてまず大きいのは、指令から規則に切り替わったことである。これまでの包装・包装廃棄物指令は、加盟国がそれぞれ国内法をつくって内容を反映させる形だった。国ごとに解釈や水準がずれ、域内で異なるルールが並立する状態が生まれる。規則はそうした手続きを挟まず、EU全域で直接適用される。域内に輸出する側から見れば、相手国ごとに仕様を分ける必要が減るということでもある。
内容の中心は、包装を設計の段階から縛る点にある。2030年までに、EU市場に出るすべての包装をリサイクル可能な設計にすることが求められる。同じ2030年から、プラスチック包装には種類ごとに再生材含有率の下限がかかる。素材の組成を示す統一ラベルは2028年8月12日から義務化される。分別する側が何の素材かを判別できるようにする措置である。
包装そのものを減らす規定も置かれた。過剰な空隙を減らすこと、特定の使い捨てプラスチック形態を制限すること、食品と接触する包装でのPFAS(有機フッ素化合物)の使用を制限することが盛り込まれている。リユースについては、持ち帰りを扱う事業者に対し、2027年から客が持参した容器での提供を認めること、2028年からリユース容器を選べるようにすることが求められる。
量的な目標も設定されている。加盟国は包装廃棄物の1人あたり排出量を、2018年を基準として2030年までに5%、2035年までに10%、2040年までに15%削減しなければならない。
規則全体は2026年8月12日から適用されるが、個別の義務は段階的に施行される。リユース、再生材含有率、デジタルラベルに関する主要な措置は2027年から2030年にかけて、一部は2030年以降に発効する。
| 主体 | 欧州委員会(European Commission)(行政) |
|---|---|
| 情報の種類 | 報道 |
| 本サイト掲載日 | 2026年9月1日 |
| 地域 | 海外(BE) |
| 公開日 | 2026年8月 のアーカイブ |